政府は6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会合で、発展途上国へのインフラ整備投資をめぐる新たな国際原則を提起し、採択を目指す方針だ。「透明性」「対象国の財政健全性」など4要素が柱。過度な貸し付けで相手国の権益を奪っていると指摘される中国にも賛同を求める。中国の独自手法に歯止めをかけ、日本や欧米主要国と共通のルールの下に引き寄せる狙いがある。
首脳会合に向けた事務レベルの準備協議では、日本の提案に中国から表立った反対は出ていない。政府筋は「これから異論を唱えたり、文言の変更を求めたりしてくる可能性はある」と予想する。議長国として調整力が試されそうだ。
4要素は、(1)施設利用の「開放性」(2)業者選定の「透明性」(3)長期的に利用できる施設にする「経済性」(4)返済能力に配慮する「対象国の財政健全性」-から成る。
背景には、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」に基づく途上国のインフラ開発で過剰融資を行い、債務不履行になった相手国が施設の権限を中国に渡さざるを得なくなる「借金漬け外交」(外務省幹部)への批判がある。