海外情勢

「死刑廃止」に揺れるアジア スリランカ、40年ぶり執行の動き (2/2ページ)

 代替刑として30年以上の刑務所への収容が検討されているが、世論の反応は分かれている。地元紙ニュー・ストレーツ・タイムズが行ったウェブ上での世論調査では、82%が廃止に反対と回答。国会議員などからも慎重な意見が出ており、実際に廃止されるかは見通せない情勢だ。

 隣国シンガポールは、昨年10月に麻薬密売で死刑判決を受けたマレーシア人への死刑を執行しており、死刑維持の姿勢を崩していない。

 テロ対策の強化として14年に死刑を再開したパキスタンでは、執行者数は15年が300人超に上ったが、17年は約60人と減少傾向に。地元非政府組織(NGO)の調査では、14年以降に最高裁が捜査や証拠の誤りを認め467人に無罪や減刑を言い渡しており、死刑判決の85%が対象になったという。

 世界の死刑制度に詳しいハワイ大のデイビッド・ジョンソン教授(法社会学)は「日本が15人を処刑したことは、死刑を存置しているアジアの国にとって、今後も死刑を続けていくことを後押しする材料になった」と指摘している。(ニューデリー 共同)

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