韓国政府は対日輸出管理強化で対抗し、与党は戦争犯罪に関係したとする日本企業と政府機関が随意契約するのを禁じる立法化に乗り出した。しかし実際には輸出手続きを厳しくチェックするだけの話だ。炭素繊維のメーカーの経営者は「きちんとやっているので、影響が出るとは思わない」と言っている。いわゆる「徴用工」問題で韓国側の「戦犯企業」リストに載る大手メーカーの経営者も「影響はさほどないのではないか」とみる。現に輸出許可がおりたケースがある。
韓国が独りカッカしてやっているのは「独立闘争ごっこ」といえる。際限のない反日現象を「韓国人は勝利できなかった未完の対日独立戦争をそんなかたちで今もやっているのだ」。文芸春秋9月号で、こう指摘する産経新聞の黒田勝弘ソウル駐在客員論説委員は説得力がある。
「徴用工」裁判の原告が差し押さえた日本企業の資産の現金化を文大統領がもし黙認すれば、日韓関係は外交も経済も土台を失う。韓国は「反日」をこれ以上もてあそぶべきではない。
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【プロフィル】森一夫
もり・かずお ジャーナリスト。早大卒。1972年日本経済新聞社入社。産業部編集委員、論説副主幹、特別編集委員などを経て2013年退職。著書は『日本の経営』(日本経済新聞社)、『中村邦夫「幸之助神話」を壊した男』(同)など。