海外情勢

「合意なき離脱」阻止法案可決、解散総選挙の実施は賛同得られず (1/2ページ)

 【ロンドン=板東和正】英国の欧州連合(EU)離脱の期限が10月末に迫る中、英議会下院は4日、経済の混乱が懸念される「合意なき離脱」を阻止する野党法案を審議し、賛成多数で可決した。ジョンソン首相は4日、可決を受けて総選挙の10月15日への前倒し実施を提案したが、合意なき離脱の回避を優先する野党議員の大半が棄権し、実現に必要な議員(定数650)の3分の2以上の賛成票が得られなかった。

 英下院で可決した法案は10月19日までにEUとの新たな離脱協定案が議会で承認されない場合、2020年1月31日までの期限延期をEUに求めるようジョンソン氏に義務づける内容。

 採決結果は賛成327票、反対299票で、賛成票が、可決に必要な議長団などを除いた実質過半数(320)を上回り、法案は下院を通過。上院に送られ、近く成立する可能性が高い。合意なき離脱に反対する野党・労働党のほか、3日に法案の審議の実施を求める動議に賛成して与党・保守党から除名された複数の議員も賛成した。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus