海外情勢

イギリス・ジョンソン首相、離脱延期なら「死んだ方がまし」 (1/2ページ)

 【ロンドン=板東和正】英国の欧州連合(EU)離脱の期限が10月末に迫る中、ジョンソン首相は5日、英中部ウェストヨークシャーで講演し、離脱期限の延期をEUに要請するなら「死んだ方がましだ」と話した。英下院で4日に可決したEU離脱の再延期を求める野党法案を痛烈に批判した。ジョンソン氏は同日、野党法案に対抗して、解散総選挙の10月15日への前倒し実施を提案して失敗したが、9日に再提案する方針だ。

 ジョンソン氏は5日の講演で「英国は必ず10月末に離脱しなければならない」と強調。10月末の離脱について国民の信を問う総選挙の重要性を指摘した。

 英下院(定数650)は4日、10月19日までにEUとの新たな離脱協定案が議会で承認されない場合、来年1月末までの期限延期をEUに求めるようジョンソン氏に義務づける野党法案を可決した。成立に向け、上院に送られた。

 法案の可決を受けて、ジョンソン氏は4日、本来であれば2022年に行われる総選挙の前倒し実施を提案した。ジョンソン氏率いる与党・保守党が総選挙で過半数の議席を獲得し、法案を撤回する狙いだったが、野党議員の大半が棄権し、実現に必要な議員の3分の2以上の賛成票が得られなかった。

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