海外情勢

スタートアップ企業が盛況 東南アジアで自転車配達など展開 (1/2ページ)

 配車、配達、金融…。東南アジアで創業間もない「スタートアップ」企業が盛況だ。経済成長は著しいが、インフラ整備が行き届かず、生活が不便な地域も少なくない。改善すべき課題が多いことがビジネスチャンスにつながっている。

 年々渋滞がひどくなるミャンマーの最大都市ヤンゴンで、平日の朝9時すぎ、宅配用の箱を背負った配達仲介サービスの配達員の若者たちが自転車に乗り、次々と市内各地に出発していった。

 サービスはヤンゴン在住の高田健太さん(大阪市出身)が昨年始めた。大手商社の駐在員を経て起業。物流網に問題が多く「市内でも配達に最低2日かかる」状況を改善したいとの思いから、スマートフォンのアプリを使い、届けたい物品がある人や店と、契約配達員を結び付ける事業を始めた。自転車で配達するため渋滞の影響を受けず、料金は1回2000チャット(約141円)ほどだ。「購入品が当日届くこと自体が画期的」で評判だという。

 日本総研の岩崎薫里上席主任研究員は、2000年半ばから徐々に出てきた東南アジアのスタートアップは「ますます盛り上がっている」と話す。経済成長で中間層が増加して購買力が高まり、スマホが普及し提供できるサービスも増えたことが背景にあるという。

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