ただ、豊洲の未来も万全とは言い難い。水産物の取扱量が昨年11月~今年8月の10カ月間で約28万9千トンと築地時代の同時期より約6%減少した。今秋のサンマ不漁に象徴されるような漁獲量減少の影響もあるが、人口減少や魚離れといった要因もある。
一方で運営費は築地時代よりかさんでおり、市場会計は年間10億円ほどの赤字を生むとの試算もある。
移転延期の原因となった建物下の土壌汚染の問題もくすぶる。都の調査では、今年8月も飲み水の環境基準を上回るベンゼンが検出された。
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築地はどうか。約23ヘクタール(東京ドーム約5個分)もの広大な跡地がある。銀座や有楽町など繁華街に近く、新たな「東京の顔」としても期待が大きい。
築地の跡地は、来年の東京五輪・パラリンピックの開催時、選手やスタッフらを運ぶ車両約2400台分のスペースを備えた大型駐車場になる。
しかし大会後はどのように活用されるのか、その行く末は不透明だ。
都の方針によると、跡地は4つのエリアに分けられる。国際会議場やホテルからなる「おもてなしゾーン」、大規模な集客施設を備えた「交流促進ゾーン」などを2040年代までに段階的に整備していく。隣接する浜離宮恩賜(おんし)庭園の魅力を生かし、観光客を呼び込むという。
ただ、「稼ぎ頭」がない。現段階でカジノは想定されていないものの、赤字の施設を避ける具体策が今後検討されていくという。
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この連載は天野健作、植木裕香子、斎藤有美が担当しました。