数字から見えるちば

農地集積率23・9% 地域の将来見据え話し合いを ちばぎん総研主任研究員・江田直子 (3/3ページ)

 町村別にみると、旭市(59・8%)、銚子市(53・5%)など平坦(へいたん)な土地が多い地方部や、習志野市(44・2%)、松戸市(37・5%)、船橋市(35・8%)など消費地に近く、生産性の高い果実や野菜を手掛ける都市部においては集積が進んでいる一方で、中間山地が多い富津市(4・8%)や大多喜町(6・5%)などでは集約が遅れている。

 農地のさらなる集積を進めるためには、法人資本も含めて認定農業者を増やすことや、ほ場整理の推進に加え、地域の意思統一が不可欠である。とりわけ、農地の集積に成功した事例をみると、地域で土地利用についての話し合いが重ねられ、将来像を共有することがポイントとなっている。

 台風被害に伴う農村の復旧・復興に取り組む際には、機構や農業関連団体、農業者が一丸となって地域の農業の将来像を描きながら進め、農村の持続可能性を高める建設的な復旧・復興の実現につなげたい。(寄稿)

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