A 米マイクロソフト社が発売したコンピューターを動かす最新鋭の基幹ソフトウエア(OS)のこと。画面に指で触れて操作できるタッチ方式の機能を持ったパソコンやタブレット端末を動かすことを想定したOSだ。画面にある「タイル」と呼ぶアイコンをタッチして、メールソフトやインターネット閲覧ソフトを起動。画面上に表示された疑似キーボードを使って、入力操作できるのが特徴だ。
Q パソコンの使い方は大きく変わるか
A NECや富士通などメーカーが26日から順次発売するウィンドウズ8搭載のパソコンにはキーボードやマウスも付いており、従来通りの操作ができる。タブレット端末でも文書作成ソフト「ワード」や表計算ソフト「エクセル」といったビジネス用ソフトが扱える。ただタッチ方式の機能を備えたパソコンでなければ、ウィンドウズ8のソフトだけをインストールしても指を使ってタイルの操作はできない。
Q パソコン市場への影響は
A 3年前に「ウィンドウズ7」が発売されたときは、パソコン出荷が大きく伸びた実績がある。このため、パソコンメーカー各社は「ウルトラブック」と呼ばれるタッチ操作に対応した薄型軽量のパソコンを主力に据えて発売していく方針だ。デスクトップ型やノート型のパソコンのシェアは、こうした超軽量パソコンやタブレット端末に移っていく可能性が強い。タブレット端末の出荷は今年、世界で1億台を超える見込みだが、パソコン市場は約3億5千万台と11年ぶりに縮小する見通しだ。
Q マイクロソフトの今後の戦略は
A パソコン向けのOSでは、ウィンドウズが90%以上のシェアがあり圧倒的。しかし、売れ筋のタブレット端末では、米アップルが2010年に発売した「iPad(アイパッド)」搭載のiOSが50%を占め、ウィンドウズは数%にすぎない。ウィンドウズ8投入でアップルの牙城の切り崩しを狙う。
米マイクロソフトの新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」のポイントは次の通り。
一、タブレット端末に本格対応。マウスやキーボードだけでなく、画面のタッチでも操作可能。
一、スタートメニューがなくなり、スタート画面から操作。
一、画面に並ぶ四角形のカラフルな「タイル」からアプリ(応用ソフト)を起動。
一、デスクトップ画面で、従来ソフトを利用。
一、マイクロソフトのクラウドサービスとの連携強化。
一、ウィンドウズストアでアプリを購入。