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近未来的なデザイン、超小型車が発進 2013年ヒット商品予想
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日産自動車の超小型車「ニューモビリティコンセプト」。公道での走行実験も始めている 2013年にはスマートフォン(高機能携帯電話)を超えるヒット商品が登場するのか。
電通総研調べの「12年のヒット商品」ではスマホが3年連続でトップを維持し、東京スカイツリーが2位で続く一方、3位にフェイスブック、4位にロボット掃除機が食い込むなど、新しい価値が感じられるものに人気が集まった。13年の消費動向を電通総研は「今を明るく楽しむ方向にシフトする」と予測する。その有力候補を消費者の関心が高いスマホや自動車、家電の中から探ってみた。
近未来的なデザインが目を引く1~3人乗りの新たな乗り物が本格始動する。機能や規格が原付きバイク以上、軽自動車未満に位置づけられる「超小型車」だ。日産自動車が年内の市販化を検討し、ヤマハ発動機も今年後半から生産に乗り出すとみられている。
近距離移動用や観光の足としての活用が見込まれるとともに、高齢者や若者をターゲットに新たな需要の掘り起こしを狙い、自動車大手だけでなくベンチャー企業も参入して開発を急いでいる。
超小型車は登録車や軽に比べて駐車スペースを取らず、取り回しやすいなどメリットも多い。国土交通省は今月、地方自治体が対象区域などを申請すれば公道での走行実験を認める認定制度を施行する方針で、超小型車の普及を後押しする。
自動車メーカーでは、日産自動車が既に国交相認定を受け、横浜市内で公道走行の実験に乗りだしている。2人乗り超小型電気自動車(EV)「ニューモビリティコンセプト」を観光客らに無料で貸し出しており、「想像していたより、ちゃんと走れて快適だった。環境のためにも少しでも早く普及すればいい」(都内の男性会社員)と利用者からの評判も上々だ。
異業種からの参入もある。「キャベジンコーワ」などの医薬品で知られる「興和」(名古屋市中区)の子会社でEVメーカーの「コボット」(福岡県宗像市)は、松山市の道後温泉エリアで行われている実証実験に1人乗りの超小型EVを提供している。
担当者は「このエリアは急な坂道が多く道も狭いので、小回りの利く超小型車が便利。2人乗りだとさらに需要が増えると思う」と期待する。
ホンダも自社開発の超小型EVを使って、さいたま市などで実証実験に今年取り組む予定のほか、過去の東京モーターショーに試作車を出品したスズキやダイハツ工業も実験の可能性を探っていく。
普及に向けた最大の課題はコストダウンだ。トヨタ出身の杉本祥郎社長が興したEVベンチャー「タウンEV」(名古屋市中区)は、発売予定の1人乗りEV「ZEVe(ゼヴェ)」の価格を80万~90万円と想定。「軽でもEVは200万~300万円することを考えれば、決して高くない」とするが、コンサルティング会社、ローランド・ベルガーの長島聡自動車戦略チーム代表は「50万円を切る価格でないと超小型車の魅力はない」と指摘する。
自動車販売店の店頭では燃費に優れるエコカーの人気が続き、新車販売ランキングでは毎月、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」や「アクア」をはじめ、軽自動車の「N BOX」(ホンダ)、「ワゴンR」(スズキ)などが上位にズラリと並ぶ。この傾向は今年も変わらず、各社は魅力的なエコカーの投入を準備している。
80万円を切る軽もある中で、超小型車がユーザーをどう引きつけるのか。価格以外の魅力をいかにアピールできるかも普及の鍵を握る。(古川有希)