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ヤマダ電機会長、ネット通販に「十分勝ち目がある」 業界再編の可能性は?

ニュースカテゴリ:企業の経営

ヤマダ電機会長、ネット通販に「十分勝ち目がある」 業界再編の可能性は?

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ヤマダ電機の山田昇会長  ヤマダ電機会長・山田昇さん(69)

 --テレビ販売の不振で家電市場は厳しい

 「昨年は非常に厳しい年だった。これまで売上高で前年を下回ることはなかったが、それが2年続いた。地上デジタル放送移行と家電エコポイント制度が重なり、結局は需要の先食いとなり、家電業界にはプラスにならなかった。昨年末の商戦も売り上げを伸ばせず、前年割れしている。ただ、テレビ需要も一巡し、今期は販売台数も1000万台規模に回復すれば、と期待している」

 --昨年、ベスト電器を買収したが、公正取引委員会から一部地域で競争が制限されるとの指摘があった

 「ベスト買収後も当社の推定市場シェアは約3割で、まだ7割の競争相手がいる。最近の購買パターンはインターネットを中心とした通販市場が拡大し、消費環境は大きく変化した。こうした市場環境なども多角的にみて判断していく必要が出てくるだろう」

 --今後の業界再編の可能性は

 「再編は進むだろう。量販店は各地域で競争しているが、利益が出せるのはせいぜい3社とみている。消費者が店頭で購買比較するのは3社か、多くて4社だからだ。当社も事業領域拡大に合わせたビジネス強化につながるM&A(企業の合併・買収)なら前向きに検討する」

 --ネット通販が家電販売でも存在感を示す

 「デジタル家電を中心に安さをアピールして誘客しているだけで、利益は出ていない。冷蔵庫や洗濯機など配送コスト、設置サービスが必要なものは積極展開していない場合が多い。トータルのサービス力では十分に勝ち目がある。当社のインフラを活用し、リアル店舗とネット通販を融合させた独自サービスに挑戦する予定だ」

 --2011年に中堅ハウスメーカーのエス・バイ・エルを子会社化し、家電以外の事業を拡大している

 「住空間をより省エネで快適に変えていくには、住宅の設計段階から参画しないとできない。太陽電池などを搭載したスマートハウスの2世代住宅や50年ローンなどを提案することで、少子高齢化と福祉対策、関連産業の活性化にもつながる。電気料金の値上げは大きなきっかけになると考えている。スマートハウス事業は今期をスタート年度として3年後に5000億円の売上高にしたい」

 --14年から消費税の増税が始まる

 「増税のやり方は考える必要がある。レシートに外税として記入されるからだ。内税にし、消費者に増税を感じさせないように対処すべきだ」(西村利也)

【プロフィル】山田昇(やまだ・のぼる) 1963年日本ビクター入社。73年に独立し群馬県前橋市でヤマダ電機の前身であるヤマダ電化サービスを創業。83年ヤマダ電機設立。2000年に同社を東証1部に上場。08年6月から現職。宮崎県出身。

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