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外資系家電、掃除機で攻勢 サイクロン、ロボット…シェア争奪に火花
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ダイソンの日本向けサイクロン掃除機「DC48」 外資系家電メーカーが掃除機の新製品を相次いで投入している。サイクロン式や自走するロボット式の登場で、市場が活性化していることに目を付けた。きれい好きの日本人の心をつかもうと、目新しいデザインや性能の高さを訴え、シェア争奪戦に火花を散らしている。
韓国LG電子の日本法人、LGエレクトロニクス・ジャパンは3月、四角いロボット掃除機「ホーム ボット スクエア」(想定価格約8万9800円)を発売した。
形状を四角くしたことに加え、ブラシを従来品よりも1.5センチ長くし、部屋の隅にたまったホコリもかき出して吸い込めるようにした。同社の李起旭常務は「従来の掃除機が苦手としていた部屋のコーナーもきれいに掃除できる」とアピールする。
独フォアベルクの日本法人、フォアベルク日本のロボット掃除機「コーボルトVR100」(7万8750円)はD字型だ。
同社は1月にインターネット通信販売をスタート、3月には名古屋に国内6カ所目のショールームを開き、販売体制を強化している。
日本のロボット掃除機市場は米アイロボットの「ルンバ」が先行する。ブランドの浸透したシャープや東芝といった日本勢も続々と参入しており、“新顔”には厳しい市場だが、フォアベルク日本のアントン・ヤッチ社長は「2017年には10%の市場シェアを取りたい」と拡販に意欲をみせる。
一方、サイクロン式への買い替え需要を狙うのは英ダイソンだ。同社は3月、日本向けに30%の小型化と40%の静音化を実現した「DC48」(8万9800~9万7800円)を発売した。
吸引力も高め、「しっかり掃除をしたい」という日本の消費者のニーズに対応した。
日本電機工業会によると、2月の掃除機の販売金額は前年同月から約20%伸びた。冷蔵庫や洗濯機、エアコンの販売が鈍化しているのとは対照的で、「白物家電の優等生」とも言える成長分野だ。