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異例の川重社長解任劇 株主総会の対応苦慮…延期?臨時?

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異例の川重社長解任劇 株主総会の対応苦慮…延期?臨時?

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異例の社長解任劇後に緊急会見する川崎重工業の村山滋新社長(中央)ら=13日午後、東京都港区(鴨川一也撮影)  前社長ら3人を解任した川崎重工業が、26日に迫った株主総会への対応に苦慮している。

 すでに発送を終えた株主総会の招集通知に、解任された社長らを含む取締役選任の議案が記載されているためだ。

 同社はすでに議案を修正。専門家を交えて検討を急ぐが、総会までの期間は短く、延期や定時総会後に改めて臨時総会を開く可能性も残る。

 川崎重工が6月4日付で発送した株主総会の招集通知には、13日の臨時取締役会で解任された前社長ら取締役3人が再任予定者として記載されている。同社は取締役選任の議案を一部修正し、株主に通知した。

 だが、総会に先立ち13日までに書面やインターネットで議決権の行使を表明した株主への対応で、問題が生じている。

 総会に出席できない株主は、事前に書面やインターネットで、議案に対する賛否を投票する。ネットの場合は修正投票が可能だが、書面の場合は、修正通知が届いた段階で改めて賛否を送り直す必要がある。

 会社法は原則的に総会当日の2週間前までに招集通知を送るよう定めている。総会までの期日が短く、修正内容が重大な場合は、開催の延期や後日に開く臨時総会で修正議案だけを採決することもありうる。

 川崎重工のケースでは、解任発表から総会までは13日間と短い。関係者によると、同社は期日の長短や修正内容の重大さについて、弁護士らを交えて詰めの判断を行っているという。総会直前の異例の解任劇だけに株主から説明を求める声が強まりそうだ。

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