「ホンダプラス」ベトナムで快走 日本流のきめ細かなサービスが魅力
更新河井氏はタイから帰国後、「タイのビジネスモデルを成長するアジアの他国に横展開し、消費者向け保険を伸ばしたい」と考え、上司にかけあった。インドネシアやミャンマーも調査したが、国ごとに規制の異なる保険は参入障壁が高く、一筋縄ではいかない。
ベトナムも政府認可に時間がかかるのがネックで、保険ブローカーのライセンス取得には最短で2年かかる。「このスピードでは商機を逃す」とあきらめかけたが、早期に立ち上げられる保険代理店設立に切り替え、ベトナム進出が実現した。
伊藤忠にとって、ベトナム市場での次の一手は、地場の金融機関のクレジットカードにバイク保険を組み込むことだ。目下、来年のサービスに向け水面下の交渉を急いでいる。タイの隣国のカンボジアとラオスもホンダのバイク販売台数が増えつつあり、そこにどうくさびを打ち込むかが次の狙いだ。(上原すみ子)
