建造物は、サンフランシスコとオークランドを結ぶ橋の近くの人工島につながれたはしけ上にある。高さ約１５メートル、長さ約７５メートルで４階建てだが、足場や建材で大部分が覆われ内部がうかがえない。警備員が周辺に目を光らせ、関係者以外近づけない厳重警戒ぶりだ。

　メディアやインターネットで「災害時のデータセンターでは」「豪華なパーティー会場らしい」など臆測が飛び交い、騒ぎが大きくなったため、沈黙を守っていたグーグルは先日、「人々が新技術を双方向で学べるスペースに使いたい」と短くコメントした。

　地元紙サンフランシスコ・クロニクルは今月、入手した事業の関係書類から洋上店舗であることが判明したと報道。関係者の話として、グーグルが開発中の眼鏡型情報端末「グーグル・グラス」の完成品のお披露目に使われると予測し、さらにロサンゼルスやニューヨークでも同様の建造物が計画されているとした。

　だが、グーグルは前述のコメントを繰り返し、詳細は依然不明。湾を移動したり陸上に移設したりできるとの情報もある。

　グーグルは本業の検索から情報端末や自動運転車の開発など多彩な事業に手を広げており、騒動はますます大きくなりそうだ。