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【午年に翔ける】ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正さん(64)
更新
柳井正さん
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--景気が上向いている
「百貨店では高額品が売れているというが、ユニクロの店頭では手応えはない。株価が上がり一部には利益が出ているが、まだ一般の消費者は豊かになっておらず、商品の価格にはシビアだ」
--今春の消費税増税の影響をどうみる
「日常着のTシャツを増税前に駆け込みで買うとは思えない。一方で増税後にも大きな落ち込みがあるとは思っていないが、ユニクロの価格帯で最高の品質を提供し続けることが重要だ」
--具体的な商品戦略は
「これまで(保温性肌着の)ヒートテックなど合成繊維の商品を多く販売してきたが、カシミヤやシルクといった天然繊維の商品にも力を入れ、高級な商品をより多くの人が着られる環境をつくる。男性用のカシミヤセーターは5990円。ユニクロの商品群のなかでは絶対額が高い商品だが、それだけ値打ちがある」
--出店戦略は
「年間で古い店を50店閉めて、良い立地に広い店を50店出すことを目標にしている。このペースは変えるつもりはない。ただ、500坪、1000坪の大型店の出店を進めるため、店舗数は減少に転じるかもしれない。立地は限定していない。ショッピングセンターにも1000坪の店を出しているし、ユニクロが核テナントとして出られるような新しい商業地域も誕生している」
--海外事業は
「昨春に米現地法人の最高経営責任者(CEO)に米国人を据えた。欧州のCEOも外国人になり、日本企業としては画期的な組織ができた。海外での評価も上がってきている。まだ数店しか出店しないフランスでは、インターネットの人気投票でユニクロがポピュラー価格の衣料品店で2位になった。2020年までに売上高を5兆円に引き上げたいと考えているが、それが実現する際には8割を海外で稼ぎたい」
--ネット事業に力を入れる企業が増えている
「店舗とネットの境がなくなって、いつでも、どこでも、誰でも商品が買える時代がやってくる。そのために日本だけでなく、中国や米国、欧州の各拠点でもネット事業に関する研究を進めている。店舗とネットの融合が究極に進めばグループ売上高の3割をネットで稼ぐことも可能だ」(松岡朋枝)
やない・ただし 早大政経卒。ジャスコ(現イオン)を経て1972年小郡商事(現ファーストリテイリング)入社。73年専務、84年社長、2002年会長、05年から現職。山口県出身。