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M&A活況も中小向け伸び悩み 大手銀行5グループの貸出残高
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大手銀行5グループが、日銀の大規模な金融緩和を背景に融資残高を増やしている。2013年12月末の貸出残高の合計は前年同期比9.0%増の273兆円だった。海外やM&A(企業の合併・買収)向けなど大企業向け融資が好調だが、中小企業や個人向けの貸出は伸び悩んでいる。
三菱UFJフィナンシャルグループ(FG)の連結貸出残高は12月末で100兆2000億円となり、9月末比で4兆8000億円増と海外貸出を中心に順調に積み上げた。全国銀行協会によると、銀行の貸し出し残高は12月末まで28カ月連続で前年実績を上回る。
特に目につくのがソフトバンクの米スプリント買収といった攻めの海外M&Aや、事業再編に伴うMBO(経営陣による企業買収)など大企業向けの大型融資案件だ。
ただ、一方で「中小企業向け融資はほぼ横ばい」(三菱UFJFG)だ。三菱UFJFGの13年12月末の住宅ローン向け貸出残高も9月末比で微減だった。
貸出の主体が中小企業向けのりそなホールディングスの傘下銀行合算でも、12月末の貸出残高は前年同期比1.9%増と伸びが小幅にとどまった。
日銀は金融緩和を通じて資金を借りやすくし、中小も含めた国内企業が設備投資を増やすことで国内経済を活性化させる青写真を描く。
だが、足元の貸出の伸びは限定的で、大手銀行の資金は日銀の当座預金にとどまっているとみられる。国内経済をさらに活性化させるためには、企業のきめ細かなニーズの掘り起こしを通じた資金需要の拡大が課題だ。