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ピーチ大量欠航 パイロット争奪戦…LCC業界の厳しい現実

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ピーチ大量欠航 パイロット争奪戦…LCC業界の厳しい現実

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LCCのピーチ初号機のエアバスA320-200=関西国際空港  急成長を続けてきた格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが機長不足で大量欠航に追い込まれた背景には、拡大競争を繰り広げるLCC業界での人材の奪い合いがある。早急に人材の確保と育成を進めなければ、成長の鈍化は避けられない。

 ピーチは平成24年3月に関空と札幌、福岡の2路線で就航。その後も積極的にネットワークを拡大し、現在は国内線、国際線を合わせ計16路線を運航する。大手航空会社の半額以下という格安運賃を武器に需要を掘り起こし、ことし1月には累計利用者が400万人を突破した。

 一方で、成田空港を拠点とするジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパン(現バニラエア)などLCCが相次いで参入。各社間でパイロット争奪戦が起きているという。

 ピーチの井上慎一最高経営責任者(CEO)は「パイロット(の需給)の逼迫(ひっぱく)は想定していた」としており、今後は健康管理を徹底し新規採用を強化する方針だ。ただ、新人の育成などには時間を要する。

 ピーチでは、機長の補充が進まなければ、最大で約30億円の減収になるという。

 26年3月期は初めて黒字に転じたもようだが、大量欠航で27年3月期の業績が圧迫されるのは確実だ。

 ピーチの失速はLCCを成長エンジンに据える関空の経営戦略にも影響する可能性がある。円安などを背景に関空を通じて日本を訪れる外国人旅行客が増加する中、欠航が長引けば関西経済に影響を与えることも懸念される。(中村智隆)

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