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“コンビニカフェ”の競争激化 「ついで買い」狙う重点戦略

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“コンビニカフェ”の競争激化 「ついで買い」狙う重点戦略

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大手コンビニのカフェ事業  コンビニエンスストア各社が、カウンターでコーヒーなどを提供するカフェサービスの強化に乗り出す。ローソンが6月から「アイスティー」を初めて売り出すほか、サークルKサンクスも同月から喫茶室併設の新型店舗を本格展開する。セブン-イレブン・ジャパンが先行していた“コンビニカフェ”だが、ここにきて集客や「ついで買い」の効果を狙い、各社の重点戦略となっている。

 平日の朝、東京都内を走るJR中央線の女性専用車内は、コンビニのコーヒーカップを持ち込んだ20~30代の女性の姿が目立つ。居合わせた外食産業の女性幹部社員は「コンビニコーヒーはこんなにはやっているんだ」と改めて実感した。スターバックスなど米シアトル系のコーヒー専門店のカップと並び、コンビニのカップが珍しくなくなったことを示す風景だ。

 ファミマは値下げ

 各社の新商品、サービスの投入は、今年も激化する一方だ。「マチカフェ」ブランドで展開するローソンは、6月から「アイスアールグレイティー」と「アイスミルクティー」の販売を始める。

 大手コンビニカフェでアイスティーを本格展開するのは初めてで、併せてトッピング用のゼリーも販売。コラーゲンが入ったつぶつぶで、太いストローで飲むことで、女性客にタピオカドリンクのようなデザート感覚での楽しみ方を提案する。

 サークルKサンクスは、店頭コーヒーから一歩進化した喫茶室「K’sCAFE」の併設店を増やす構えだ。四国で試験的に実施しているが、住宅街などの店舗では喫茶店代わりに利用するケースが多く、首都圏、中京圏で6月から本格展開する。ゆったりくつろげる椅子やテーブルを用意し、コーヒーの価格も200~300円程度に設定する。

 コンビニカフェの人気を定着させたセブン-イレブンは、ランチタイムなどでOLらが順番待ちをしていることに着目。全国1万6400の全店舗に最低1台のコーヒー抽出マシンを設置しているが、9月をめどに2台設置店を9000店まで増やす。

 同社の「セブンカフェ」で累計4億5000万杯(2014年2月末時点)を販売し、シェア60%超の実績をさらに伸ばしたい考えだ。

 一方、セブンの牙城に真っ向勝負を挑むのがファミリーマートだ。4月にこれまで120円だった「Sサイズ」を、セブンと同じ100円に値下げした。店舗へのコーヒーマシンの配備が完了し、価格を引き下げても稼働率を上げれば値下げ分をカバーできると判断。「一気に販売を増やす」(同社の中山勇社長)方針だ。

 ついで買い狙え

 コンビニ各社がカフェに注力するのは、ついで買い需要の獲得だ。そのため、持ち帰りが中心の客に対し、店内の滞在時間を長くする仕掛けにも取り組む。ファミリーマートは、今後の新規出店や改装でイートインコーナーを標準装備にする。パンやデザートなどのついで買いを増やし、客単価のアップを図る戦略だ。

 高付加価値や居心地の良さを打ち出すコンビニカフェに対し、競合するコーヒーチェーン各社は高級化で対応する。

 タリーズコーヒージャパンは2月に最高で1杯800円のコーヒーを扱う新型店を都内にオープン。プロントコーポレーションでは、希少価値の高い「ゲイシャ種」の豆を使ったアイスコーヒー「ゲイシャブレンド」を380円で限定販売するなど、コンビニとの差別化を明確にしている。(平尾孝)

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