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キリンがクラフトビール専門子会社 代官山などに工場、年10種以上販売へ
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個性的な「クラフトビール」に取り組む方針を示したキリンビールの磯崎社長=16日、東京都港区 キリンビールは16日、大量生産を前提としない個性的な「クラフトビール」の専門子会社を来年1月設立すると発表した。小規模醸造施設を東京都渋谷区に新設するなど、十数億円を投資。年間10種類以上の製品をネットなどで販売するほか、地ビールメーカーとの提携も検討する。2020年に売上高約200億円を目指す。
国内ビール市場の縮小、特にビール離れが進む若年層の需要を喚起するのが狙い。キリンの前身となった明治初期の横浜のビール醸造所にちなみ、「スプリングバレー ブルワリー」のブランド名で展開する。
まず9月に第1弾のビールをテスト発売。購入者の意見を取り入れながら試作を数回繰り返し、来春の発売を目指す。
製品は、新設する渋谷区代官山と、横浜工場内の専用醸造施設で生産する。いずれも飲食店を併設し、ビールファン向けの講座や、醸造家との交流会などを通じて、顧客層の拡大を図る。
キリンの磯崎功典社長は「日本の消費者は、各メーカーの横並び戦略に飽きている。中長期的な視点から、多様な製品作りに取り組みたい」と意気込みを語った。
クラフトビールは近年、欧米などを中心に人気が上昇。アンハイザー・ブッシュ・インベブなど世界大手も注力し、北米ではビール市場で約14%のシェアを占めるまで広がっている。