前回の「５Ｓ」では「不慣れな面があり、お客様に迷惑をかけた」と振り返ったが、ＣＭキャラクターを務める渡辺謙、堀北真希らとのセレモニーを終えた加藤社長は「万全にやろうということで。少しは慣れたかな」と安堵の表情を浮かべた。

　加藤社長は「過去に『ｉＰｈｏｎｅがないから』という理由でドコモをやめて残念ながら、他社に移ったお客様がいた」とし、「ネットワークはフルＬＴＥ、サービスは全国に２４００ある直営店、そして新料金プラン。トータルで見たときに長く付き合いたいのはドコモだという結果が出てくるだろう」と顧客の取り戻しに自信を示した。

　フルＬＴＥとは、１．７ＧＨｚと１．５ＧＨｚの周波数帯域をすべてＬＴＥに割り当てることで、ｉＰｈｏｎｅ６の発売前にドコモが行った説明会でも、ｉＰｈｏｎｅ６のパフォーマンスを最大限に体験できる環境を提供している姿勢を強調した。

　また「６」「６プラス」発売前にドコモが先行して打ち出した他社販売ｉＰｈｏｎｅ端末の下取りサービスだが、ＫＤＤＩ（ａｕ）とソフトバンクモバイルも追随。さらにドコモは発売前夜に急遽自社契約者も下取り増額の対象に加えるなど３社は激しいつばぜり合いを展開した。

　加藤社長は「積極的に仕掛けたつもりはない。ｉＰｈｏｎｅファンがｉＰｈｏｎｅを購入するケースが非常多いので、できるだけ機種変更しやすい形を考えた」とユーザーの目線に立った下取りサービスの拡充だったことを説明した。