サムスン、長男の会長昇格に布石 持ち株会社の上場で地盤固め 日本企業に影響も
更新韓国サムスングループの事実上の持ち株会社、第一毛織(チェイル・インダストリーズ)が18日、韓国取引所に上場した。グループ総帥でサムスン電子の李健煕(イ・ゴンヒ)会長が病床にある中、長男で第一毛織の筆頭株主でもある李在鎔(イ・ジェヨン)副会長(46)は今回の上場で莫大(ばくだい)な資産を手にした。サムスンはグループ企業の上場や非中核事業の売却で資金の確保を急いでおり、在鎔氏が会長の座を引き継ぐ際に必要となる相続税に充てられるとの見方が有力だ。
中核企業のサムスン電子が業績に変調を来す中で、グループの事業を次世代へとスムーズに継承できるかは、ライバルである日本の大手電機メーカーの戦略にも微妙な影響を与えそうだ。
初値は公開価格の倍
第一毛織はレジャー施設や不動産管理、ファッション衣料などを手掛ける一方、サムスン生命保険の大株主の立場にある。サムスン生命はサムスン電子の大株主のため、第一毛織がグループの支配構造の頂点に立つ。
