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米見本市「CES」6日開幕 自動車関連でパナ、シャープら日本勢にサムスン殴り込み日韓対決に
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【ラスベガス=藤原直樹】世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」が米ラスベガスで6日(現地時間)に開幕するのを前に、各メーカーが5日、出展概要を発表した。パナソニックやシャープは自動車関連製品を多数出展し、車載シフトをアピール。一方、韓国サムスン電子も腕時計型端末を利用した自動運転開発で車載分野への進出を強化しており、日韓対決が激化しそうだ。
概要発表で、パナソニックはリチウムイオン電池を供給する米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズとの結びつきを強調。ブースにはテスラが2015年度にも量産を始める新型SUV(スポーツ用多目的車)「モデルX」を展示する。他に、声で操作できる車載用音楽プレーヤーなども披露する。
シャープは今年初めてブースに車載製品専用のコーナーを設置。波形や円形など自由な形にデザインできる車載用の新型液晶パネル「フリーフォームディスプレイ」のほか、車体を中心に全方位撮影できるカメラシステムなどを出展する。
一方、サムスンはドイツの自動車大手BMWと腕時計型端末を利用した自動運転を共同開発している。CESでは、BMWが端末の操縦による立体駐車場への駐車デモを行う予定だ。サムスンはBMWのEVにリチウムイオン電池も供給しており、自動車関連分野への進出を強化している。
パナソニックとシャープは薄型テレビの販売をめぐってサムスンなど韓国勢と激しく競い合ったがシェア争いに敗れ、車載などBtoB(企業間取引)事業への転換を加速させている。サムスンなど韓国勢はテレビやスマートフォンなどデジタル家電が主力だが、中国勢の台頭で勢いが失速。成長が見込まれる自動車関連分野で再び日韓対決が過熱しそうだ。