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日産が通期予想を上方修正、営業益は350億円増額 中国など苦戦も円安の恩恵で
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日産自動車は9日、平成25年3月期の連結業績予想を上方修正し、営業利益が従来予想より350億円多い前期比14・4%増の5700億円になるとの見通しを発表した。中国市場などの落ち込みで通期の販売計画は下方修正したものの、円安による海外販売の採算改善が業績を下支えしている。
売上高は3500億円多い6・4%増の11兆1500億円、最終利益は150億円多い8・0%増の4200億円と予想した。売上高は過去最高を更新する。
田川丈二常務執行役員は同日の決算会見で、「有利な為替状況や原材料価格の低下に加え、コスト効率化によるプラスの影響が台数減による収益悪化を上回った」と説明した。
販売では小型車の競争が激化した中国や、ウクライナ危機によるロシア市場の落ち込みを受け世界販売計画を従来予想より15万台少ない530万台に下方修正。一方、円安による為替効果は営業利益ベースで550億円の増益効果をもたらし、台数減を補った。
併せて発表した26年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比11・1%増の8兆885億円、営業利益が39・0%増の4179億円、最終利益が23・6%増の3388億円だった。