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パナソニックが「男塾」結成 料理が苦手な男性営業に徹底研修

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パナソニックが「男塾」結成 料理が苦手な男性営業に徹底研修

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料理系男子で売り込み攻勢  パナソニックが炊飯器や電子レンジなど調理家電の販売促進に力を入れている。営業担当者や系列販売店主は男性が中心で、料理や食材の知識不足から商品説明をうまくできていないことが多い。そこで徹底的に調理の研修をさせる「キッチン部」「男塾」と名付けた研修会を結成。さまざまな調理に対応した高機能製品を売り込める人材の育成に乗り出している。平成27年は店頭での実演販売への参加を増やす計画だ。(藤原直樹)

 男子、厨房に入るべし

 パナソニックは3月23日、スチーム技術と子会社三洋電機の圧力技術を融合させた「Wおどり炊き」シリーズの新製品を6月1日に発売すると発表した。炊き上がりの硬さや食感を9種類から選べるほか、コメの銘柄に合わせた炊き分けが、31銘柄で対応できる。店頭想定価格は12万円程度と高級だ。

 調理家電の販売戦略の担い手として期待されるのが、昨年春に設けた「キッチン部」と「男塾」の“卒業生”だ。

 「キッチン部」は、営業担当者への実習を中心にした調理研修会で、新製品の発売までに、使いこなす技を習得させる狙い。調理家電の営業担当者は約1150人いるが、88%を男性が占める。

 家庭で料理をほとんどしない社員も多く「せっかくの高機能の調理家電の性能を上手に伝えられていない」との課題が浮上していたことから、設けられた経緯がある。

セールストークも極ウマに

 「男塾」は「パナソニックショップ」など地域の系列販売店の男性店主らに向けた研修会。調理家電を使いこなせば、簡単にさまざまな料理ができることを体感させ、セールストークに磨きをかけてもらう。

 「キッチン部」で研修した営業担当者が本格的な活動に入り、家電量販店など全国約500店舗で炊飯器や電子レンジの実演をする。調理家電を積み込んだキャラバンカーも導入して、全国を回って試食イベントを開く予定だ。

 「男塾」で学んだ系列販売店では調理家電の売り上げが2倍近くになる例も出ているという。パナソニックは家電部門での平成30年度の売上高について、平成25年度実績の約1割増となる2兆円を計画する。

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