マンション、建て替えブームの兆し 差別化図るデベロッパー、国も後押し
更新毎年10万戸「適齢期」
長谷工の手掛けた新築マンション「ブランシエラ千林大宮」(大阪市旭区、2015年3月完成)の住戸数は82戸と、建て替え前(98戸)より少なく、床面積が減少した事例だ。一般的に、建て替え後のマンションに元の地権者が権利を有する部分以外の面積(余剰床)が少ない場合、新たに売り出せる分譲住戸が見込めずに総事業費を低減できない。デベロッパーにとっては採算性が低く参画しづらい案件だ。
しかし、「建設業が本業であり、工事受注と分譲住戸の販売の両方を請け負うことで採算が合った」(同社の村上誠・マンション再生事業部理事統括部長)。同社は32件の建て替え実績で培ったノウハウで、他社との差別化を図る構えだ。
三菱地所レジデンスは、マンションブランド「ザ パークハウス」の知名度を生かし、建て替え事業でも資産価値の高いマンションの提供を目指す。これまでの建て替え実績は15件で、「首都圏における分譲マンションの供給戸数のうち、約15%を再開発・建て替え事業としていく」(同社の石原和彦建替事業推進室長)と意気込む。

