東芝株価、保有リスクの大きさ不透明 不適切会計発覚から下落率27%
更新13日の東京株式市場で東芝株は一時前営業日比13円30銭安の363円90銭まで下落し、今年の最安値を更新した。終値も4円70銭安の372円50銭と6営業日連続で下落。不適切会計問題が発覚した4月3日の512円40銭と比較すると、下落率は27%に上った。3割近い株価下落は、問題の深刻さを映し出している。
今回の問題が表面化したのは、4月3日の取引終了後に東芝が「会計処理について、調査を必要とする事項が判明した」と発表したのが最初だった。株価が大きく動いたのは5月11日。約17%安と値幅制限の下限(ストップ安)まで売られた。前営業日に2015年3月期の業績予想を「未定」とし、3月末時点の株主への配当を無配としたことで、事態の深刻さが伝わったからだ。
保有リスクの大きさが不透明になったため、機関投資家が運用資産から外す動きも出たとみられる。野村証券はこれ以降、目標株価の設定を取りやめたままだ。
