「松下電器」中国で名前が残るワケ “憧れの存在”でプレミアム戦略
更新特例の理由
同社は世界的に社名とブランドをパナソニックに統一しているが、実は中国に限って社名は松下電器だ。パナソニックはブランド名として使用している。これは中国では企業名が法律で漢字表記しか認められていないためで、パナソニックにあてる漢字表記が現地で確立していないこと大きかった。
さらに昭和53年、副首相だったトウ小平氏が大阪にあった松下のテレビ工場を訪問して、幸之助氏に「中国の近代化を手伝ってくれませんか」と頼み、幸之助氏が「できる限りお手伝いします」と応じたのは中国でも有名な話だ。
それを機に、同社が戦後初めて日本企業として中国に進出するなど「特別な関係」を築いてきた歴史的な経緯から現地で人気が根強く、「中国ではパナソニックは知らなくても松下を知っている人は多い」(関係者)というほどの知名度があった。長く先進技術を持つ外国企業として憧れの存在だったことも松下を使い続ける理由になったとされる。







