なぜ?鳥取で“コーヒー戦争” 豊かな文化、今につながる“味の記憶”
更新同社広報担当者によると、出店を予定する鳥取砂丘前は国立公園内で、景観への配慮が求められる自然公園法などの遵守が必要。しかし、マズバズ側が出した建物のデザインなどが問題となり、「環境省側から計画変更を求められた」という。
ただ広報担当者は「設計を見直して早期オープンを目指す方向は変わらない」としている。
お茶どころの下地、コーヒー文化根付く
スタバ進出が全国で46、47番目の県だったことで、山陰両県は“コーヒー後進地域”のようにみられるが、実は脈々としたコーヒー文化が受け継がれてきたという。
今春、東京で行われたコーヒーの世界大会で審査員を務めた有名バリスタで松江市のコーヒー専門店オーナー、門脇裕二さん(38)は「お茶文化で知られる松江はカフェが多い」と意外な事実を明かす。
実際、江戸時代の松江藩藩主、松平治郷(1751~1818年)は、「不昧」の号でも知られる茶人で、松江の地で茶をたしなんだ。以来、地域に茶文化が根付いたとされ、総務省統計局の家計調査結果では、松江市の1世帯あたりの緑茶の年間購入数量(平成24~26年平均)は全国平均の約1・4倍にのぼるという。松江市内の喫茶店主は「和菓子と茶を親しむ松江ならではの風情は、コーヒーで一服するスタイルにも合うんですよ」と証言する。




