シャープ、頼みのアップル液晶離れ? スマホ向け急失速…中国シフト裏目
更新このため、隣接する亀山第2工場でも、25年末からスマホ向けの中小型液晶パネルを量産する体制を整備し、中国メーカー向けに出荷を開始。第1工場でも契約内容を見直し、今年から中国メーカー向けのパネルも生産できるようにした。販売先を増やすことでアップル依存のリスクを軽減するねらいだ。
ところが、ふたを開ければ、かえってアップル依存は深まっている。有価証券報告書によると、27年3月期の米アップル向けの売上高は5530億円と、前期の3462億円から大幅に増えた。売上高における割合も前期の11・8%から19・8%になっている。中国市場への出荷が想定を下回り、昨年発売された「iPhone6」が好調なためだ。
関係者によると、第1工場では9月に入っても中国メーカー向けパネルの生産・出荷が止まっている。亀山第2工場では中国メーカー向けパネルの生産調整を強いられ、すでに積み上がっている在庫の処理に追われている。
ライバルが台頭
「先行きは5月に想定したより厳しい状況がある」
