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【ノーベル物理学賞】1年半、社内で口きかず研究 中村氏「とにかく負けず嫌い」
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ノーベル物理学賞に決まり、笑顔の米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授=7日、米カリフォルニア州サンタバーバラ(共同) ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏(60)は意志が強く、「戦う男」のイメージで有名だ。「子供の頃から、とにかく負けず嫌いだった」。きょうだいは姉と兄、弟。「男3人で、いつも食べ物の取り合いでけんかをしていたから、こういう性格になった」と笑う。
小さい頃から理数系に興味があった。中学時代は数学が好きだったが、高校に入ると「人間を含む宇宙の全ての現象を示す方程式を作ってみたい」と思うように。しかし、先生から「宇宙じゃ食えないぞ」と言われ、工学部への進学を決めた。徳島大の大学院修士課程を修了後、入社した日亜化学工業では「会社の指示で研究に取り組み開発した製品が売れず、白い目で見られ続けた」と振り返る。だがここで、負けず嫌いの本領を発揮した。
「この仕事をしたら、会社を辞めてやる」。そんな気持ちで最後に取り組んだのが青色LEDの研究だった。1年半も社内の誰とも口をきかず、研究に没頭。平成5年、当時は不可能とさえいわれた青色LEDの実用化に成功した。世界初の偉業は米国の学会で脚光を浴びる。そこで知ったのが、日米の研究者の待遇の差だった。10を超える米国の大学・企業から誘いを受け、12年に渡米。研究環境が自由で「共産主義の国から、自由主義の国に引っ越した感じだった」。
一方、日亜化学とは青色LEDの特許権や研究成果の対価をめぐって訴訟合戦に。日亜側に200億円の支払いを命じた判決が話題になり、一時は“200億円男”とも呼ばれた。だが控訴審で約8億4千万円に減額され、和解が成立。「日本の司法は腐っている」と吐き捨てた。
自分が正しいと思うことは真っ向から主張し、容赦のない言葉を浴びせる。強烈な個性は米国向きとも評されるが、“闘争”を離れた普段の様子は穏やかで、気さくな人柄だ。和解金は税金と弁護士費用、住宅ローンで大半が消え、残りはアフリカの貧しい人に太陽電池を贈る団体に寄付したという。