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「社内リストラ族からの冷たい目」 転職期待のウラに“新・落とし穴”

ニュースカテゴリ:暮らしの仕事・キャリア

「社内リストラ族からの冷たい目」 転職期待のウラに“新・落とし穴”

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期待値とのギャップに要注意!「新・転職の落とし穴」傾向と対策~前編~

長引く不況下にあって、時代は大きな転換期を迎えている。企業も大胆な制度改革を余儀なくされており、転職者も戸惑うことが多いはずだ。入社後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔せずにすむように、落とし穴を事前に探るための対策方法を、人材コンサルタントに聞いた。

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株式会社キャリエーラ 代表取締役 藤井佐和子氏

カメラメーカーに勤務後、インテリジェンスに転職。現在はフリーのコンサルタントとして、のべ1万2000人以上のキャリアカウンセリングを経験。また、数多くの企業に対し、研修やスキーム作りなどの人材育成支援を行う。講演や執筆等でも活動。著書に「伝え上手で、キャリア・アップ!働く女性のハッピー法則」など。

人間関係についての新・落とし穴

【Case1】社内リストラ族から冷たい目で見られる

インターネット会社Web企画から老舗印刷所電子書籍部に転職した30歳男性

「転職先は老舗印刷所。最近流行りの電子書籍部が新設され、請われて転職したのですが、営業人員のほとんどが、社内では異動と見せかけた子会社への出向。つまり「社内リストラ族」の巣窟…。ネットの知識もなく、やることなすことにつまらない口出しをされるし、無理難題ばかり言われ、会話もうまく進みません。この状態では、いきなり空中分解しそうで不安です…」

【こうならないためには…】

新設部署への熱意、組織的な位置づけを確認しよう

今後はどの業界もこれまで以上に組織改変が進み、部署の統合や新設が増えるでしょう。あなたは、部署が新設された背景について確認不足でしたね。転職先が新設部署の場合は、「将来的に新ビジネスをどう展開するつもりなのか」「上層部は新規事業について熱意はどれほどあるのか」そして、「その部署が社長の直下にひもづいている組織なのか」を、面接で必ず確認しましょう。また、新設部署は部内の密な連携が不可欠ですから、どんな人と一緒に働くかはとても重要。「事前にメンバーの方と会わせていただけますか?」とお願いしてみましょう。もし断られた場合は、落とし穴があるかもしれないと疑っていいですね。

【Case2】業績不振で営業成績が伸びず、新入りを潰そうとする人がいる

投資用不動産の営業から住宅販売会社の営業に転職した27歳男性

「転職先の住宅販売会社は、この不景気で業績が前年比ダウン。営業のほとんどが目標に届かず、つらい状況が続いています。私は前職時代の知り合いづてで何とか受注を伸ばしているのですが、先輩たちはそれが気に食わないようで…。『新入りなのに生意気だ』と言わんばかりで、わざと面倒くさい仕事を振られたり、つまらない嫌がらせをされます。やっかみなのはわかりますが、ちょっとひどすぎませんか?」

【こうならないためには…】

社員の様子や社内の雰囲気を隅々まで観察しよう

正直なところ、入るまで気付きにくい落とし穴ですね。事前には確認しづらいことだけに、あなた自身の嗅覚で注意深く察知する必要があるでしょう。例えば、面接で訪問した際にすれ違う社員の様子をうかがい、あいさつする余裕があるのか、歩く姿勢や社員同士の会話に覇気が感じられるかなどは注目したいですね。「○○さんが考える、御社のいいところはどういう点ですか?」などと、面接官個人に会社についての感想を聞いてみるのもいいでしょう。社内に負のオーラが蔓延している場合、かならずどこかに歪みが生じているものです。

職場環境についての新・落とし穴

【Case3】社内全体を包み込むネガティブシンキング

自動車部品メーカー営業から中古車販売会社のチーフに転職した31歳男性

「この不況で大打撃を受けた自動車業界ですが、それでも好きな車に携わりたいとカーディーラーに転職しました。しかし、社内の雰囲気がとにかく暗いんです。確かに明るい話題は少ないですが、だからこそ前を向き、力を合わせようと部下たちを鼓舞していますが、どうも空回り感が否めません。『頑張っても無駄』的なネガティブな空気に、僕もやられてしまいそう…」

【こうならないためには…】

事前に一緒に働くメンバーと会わせてもらおう

入社後に一緒に働くメンバーと会わせてもらい、直接話を聞くことができれば、部署の雰囲気を事前に知ることができたはずです。また、チーフクラスとしての採用ですから、「今回の採用の目的は?」と確認しておきたいところ。「社内の活性化が急務」「若手の底上げ」など、あなたに期待される役割を知ることで現状の問題点がわかります。

【Case4】誰も仕事を教えてくれない!

人材業界の営業からWebマーケティング会社の営業に転職した27歳女性

「転職先では、私の入社直前に思い切った派遣切りを行い、部署は私を含めて3人。これまでの3分の1の人数で同じ量を回すため、とにかく激務で…。先輩たちには全く余裕が見られず、仕事を教われる雰囲気は皆無。『話しかけるな』とにらまれます。しかも、経費削減により簡単な導入研修しか受けられず、いまだにわからないことだらけ。とりあえず、見よう見まねで仕事をこなしていますが…」

【こうならないためには…】

「誰に仕事を教われるか」を面接で確認しよう

人員削減が急務の企業では、ありがちの落とし穴です。もし人員削減した事実が先にわかっている場合、面接段階で「仕事の相談は、誰にできますか?」と確認しておきたいところ。「営業同行は誰がしてくれるのですか?」でもよいでしょう。また、「配属となる部署のメンバーは何人ですか?」と、メンバー構成も合わせて聞いてしまってもよいでしょう。教育担当とは限りませんが、年の近い先輩や、ベテランの上司といった「あなたを取り巻く環境」が入社前にイメージできるはずです。

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