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乗馬で体も心も元気に 干支にあやかり始めては

ニュースカテゴリ:暮らしの健康

乗馬で体も心も元気に 干支にあやかり始めては

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セラピー馬と記念撮影する子供たち。馬と接することで癒やしにつながる(NPO法人「ホース・フレンズ事務局」提供)  午年の今年、何かを始めたいと思うなら、干支(えと)にあやかって「乗馬」はいかがだろう。気分転換になるだけではなく、バランスを取ることで体幹が鍛えられ、健康づくりに一役買う。馬とのふれあいには癒やし効果もあるとして注目されており、乗馬人気は高まりつつある。(佐々木詩)

 森を走る爽快さ

 全国有数の乗馬施設を持つ「三木ホースランドパーク」(兵庫県三木市)内の「MIKIホーストレック」。木立の中を馬のひづめの音が響く。インストラクターが乗る馬を先頭に、プロテクターなど乗馬用品を身に着けた人々が、器用に馬を操りながら続いていく。ここでは予約制で馬に乗り、森の中を散策するホーストレッキングが体験できる。

 定年退職後から乗馬を習い始めたという大阪府和泉市の男性(66)は時折、雪が舞う中、トレッキングを体験。「森の中を走るのは気持ちが良い。すてきなコースで感激しました」と息を弾ませた。

 同施設は馬とふれあう機会をつくり、乗馬などの振興を図ることを目的に、公益財団法人「三木山人と馬とのふれあいの森協会」が平成6年から運営している。トレッキングも全くの初心者から体験することが可能だ。

 参加者はヘルメットやボディープロテクターなどの身に着け方から馬とのスキンシップの取り方、騎乗の仕方を練習場で教わり、単独での騎乗ができるようになってから森の中に入る。インストラクターの仁井本和也さんは「最近は経験者よりも初めて馬に乗るという方からの予約が多い。乗馬に興味を持つ人が増えてくれてうれしいですね」と話す。

 視点の高さに感動

 乗馬は老若男女問わず行うことができ、有酸素運動で、馬の上でバランスを取ることで、インナーマッスル(深層筋)が鍛えられるなど健康増進の効果がある。乗馬の効果は体力面だけではなく精神面にも表れるという。

 NPO法人「ホース・フレンズ事務局」(大阪府枚方市)の芦内裕実理事長は「馬に乗ると、その視点の高さに感動します。馬の温かさからは心のやすらぎが生まれ、大きな馬と意思を通じ合わせることで自信が回復し、日常のストレスなどを癒やしてくれます」と話す。

 同会は特別に調教した馬とのふれあいを通じ、精神的に疲れている人のリフレッシュ、引きこもり、不登校の子供たちの社会復帰を目指す「ホースセラピー」を行ってきた。今春から新たに大阪ユネスコ協会(大阪市中央区)との共同事業を開始するため、現在は枚方市の山田池公園に馬と気軽に触れ合うことができる新たな牧場を整備中だ。

 芦内理事長は「馬は人間の気持ちを察する。人間のために役に立ちたいと思う優しい動物です。気がめいったとき、気分転換の方法の一つとして馬と触れ合う機会を持ってみては」とアドバイスしている。

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