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「イチゴフェア」盛況 ブランド食べ比べ 高級ホテルでも食べ放題
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ゴールデンウイークまで開催中のイチゴ食べ放題のブッフェ=横浜市西区の横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(村島有紀撮影) 日本人の大好きな果物、イチゴ。生産地を訪れるイチゴ狩りだけでなく、高級ホテルでもイチゴ食べ放題のイベントなどを開催、人気を集めている。イチゴの栽培技術が向上し、収穫期が長くなったこともイベント開催を後押ししている。(村島有紀)
JR横浜駅前にある横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ((電)045・411・1111)。5月6日まで、ホテル最上階のスカイラウンジでデザートブッフェ「アフタヌーンスイーツブッフェ~ストロベリーフェア」(平日午後3時~4時45分、土日祝日午後3時半~5時15分)が開催されている。開始前には家族連れやカップル、若い女性のグループなどが長い列をつくる。
イチゴの食べ放題のほか、バニラアイスのシュー包み(イチゴソース添え)、焼きたてのストロベリーパイ、イチゴのショートケーキやミルフィーユなど12種のスイーツ、パスタやピラフなどの軽食付き。平日大人3150円(土日祝日3300円、税別)という割安感があり、3月は予約でほぼ満席だ。
同ホテルによると、イチゴフェアの開始は5年前。好評のため、年々期間を延長し、今年は初めて5月のゴールデンウイーク中まで開催する。提供するイチゴは栃木県の「とちおとめ」を中心に、「紅(べに)ほっぺ」「やよいひめ」など。
購買担当の相原竜治マネジャーによると、2月の大雪の影響はほとんどなく、イチゴは順調に納入されている。広報の大川真実さんは「イチゴは他のフルーツよりも集客がいい。ホテルの最上階という景色の良さより、イチゴそのものに魅力を感じて集まる人が多い」と話す。
複数のブランドイチゴを食べ比べるイベントも人気だ。横浜ベイホテル東急(横浜市西区)は4月25日までの木、金曜日の夜、デザートブッフェ「スイートジャーニー“いちごフェア”」を開催。6種のイチゴを食べ放題にしたところ、1月の予約開始とほぼ同時期に予約が終了するほど盛況だ。
関西地区では、ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区)が1月中旬から、デザートブッフェ「ホテルでいちご狩り」(大人4千円、土日祝日4500円、(電)06・6949・3276)を開催。3月末までの予定だったが好評のため、5月6日までに延長した。福岡県の「あまおう」など3種のブランドイチゴが、日替わり食べ放題で人気だ。
営業推進部の吉田照佳さんは「現在は西日本のイチゴが中心だが、4、5月は産地を広げ、良いイチゴをそろえたい」と話している。
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イチゴの生産量日本一の栃木県。県農業試験場いちご研究所によると、栃木県内のイチゴのほとんどがハウス栽培。技術革新で寒い時期からの収穫が可能になり、12月から5月までが主な収穫期だ。
大粒で甘いイチゴが収穫されるのは寒い時期。気温が低いとイチゴの花が咲いてから赤くなるまでの期間が長く、実が大きく成長するためだ。暖かい春先になればなるほど赤くなるのが早いため、小粒で酸味の多いイチゴが増えてくる。
酸味の多いイチゴは生クリームやカスタードなどのスイーツ、ジャムなどのアレンジに合う。
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズの佐藤弘和・ペストリー料理長(パティシエ)によると、ジャムづくりのコツは一度、冷凍すること。「果肉の組織が壊れるので、火にかける時間が短くできる。ジャムを発色よく仕上げるには大きめの鍋で短時間に加熱し、煮詰め過ぎないことがポイント」と話している。
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(1)冷やし過ぎない 果肉の中まで冷え切った状態では舌が甘みを感じにくくなるため、食べる少し前に冷蔵庫(野菜室)から出しておく。
(2)洗う前にヘタを取らない 切り取った部分から水が入り込んで果肉が水っぽくなるうえ、ビタミンCも流れ出てしまう。食べる直前に取る。
(3)ヘタの方から食べる イチゴはヘタを上にして実るため、先の方から甘みが詰まってくる。先の方を最後に食べれば、より濃い甘みを後味に残すことができる。