ニュースカテゴリ:暮らし
生活
学校で進むICT活用、子供の主体的学びに疑問視も
更新
学校でパソコンや電子黒板を使い、動画などで教科解説を行うICT(情報通信技術)の活用が進む中、こうした学習環境が児童・生徒に応じた主体的な学びに効果的だと考える教員は4割未満-。ベネッセ教育総合研究所(東京都多摩市)が行った教員に対する「ICTを活用した学びのあり方」意識調査でこのような傾向が見られた。同研究所は「機器導入だけでなく、教員が授業内容の検討を行うための支援が必要」と分析している。
調査は昨年10~11月に実施し、全国の小中学校の教員1608人から回答を得た。このうち、ICT活用のための試験実証に取り組む実践校の教員は505人で、1103人は取り組み具合が不明のまま無作為で抽出した一般校の教員。
それによると、授業でのICT機器の整備状況や活用内容について一般校教員に尋ねたところ、デジタルテレビやノート、教材をスクリーンに映す「実物投影機」は普通教室の7~8割が導入。小学校教員の約8割、中学校でも6割が「授業でICTを活用している」と答えた。
活用内容は、7割の教員が子供が興味を持つ教材をインターネットで集めていたほか、小学校教員の5割強、中学校教員の約3割がそれぞれ実物投影機を使った授業をしていた。一方、普通教室で子供向け端末の普及率が1割程度にとどまり、子供がネットを使って情報を収集する取り組みは小中校とも5割以下で活用は進んでいなかった。
今後の取り組みについて、小学校教員の95・6%、中学校教員の87・8%が「ICTを活用したい」と回答。教材収集のほか、子供がプレゼンテーション用のソフトを使って資料を作成して発表するなど協働的な学びへの取り組みに意識が向いていた。
しかし、ICT導入での教育効果については、約9割の教員が「学習に対する子供の興味・意欲が高まる」としたが、「(個々の)能力に合わせた学習機会が増える」と考えるのは小学校で32・7%、中学校では25・9%にとどまった。