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かかりつけ病院で医療費が「割安」に はしご受診は「×」

ニュースカテゴリ:暮らしの生活

かかりつけ病院で医療費が「割安」に はしご受診は「×」

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【荻原博子の家計防衛術】

 病気になったとき、「何となく安心感があるから」といった理由で、いきなり大学病院などに足を運ぶ人もいるのではないでしょうか。ただ、いきなり大病院で診察を受けたり複数の病院を転々としたりするより、あらかじめ信頼できる地域の病院を見つけておいて、まずそこで診察を受け、判断を仰いだ方が医療費は安くなります。

 現在、他の医療機関の紹介状を持たないで大学病院などの大病院を受診すると、多くの場合、初診時に「選定療養費」などとして3千~5千円程度を上乗せして支払う必要があります。混雑を緩和し、高度な治療に注力できるようにすることなどが理由です。

 厚生労働省はさらに、紹介状がない外来患者は初診料や再診料を全額自己負担にする案なども検討しています。現在の初診料は2820円で、再診料は720円。公的な医療保険が適用され、患者の窓口負担は1~3割となっています。初・再診料負担は据え置き、追加で1万円程度の負担を求める案も出ているようです。

 ですから、通常の体調不良の場合は、まず地域のかかりつけ病院を受診しましょう。

 実は、同じ診療内容でも時間帯によって料金が異なるのです。

 初診の場合、時間外の診察だと初診料に255円が加算されます(3割負担の場合、歯科は除く)。時間外とは、平日ならおおむね午前6~8時と午後6~10時。土曜日なら午前8時前と正午以降。午前9時~午後8時までやっている病院でも、できるだけ午後6時までに受診しましょう。

 日曜日や国民の祝日、12月29日~1月3日に受診した場合は750円(同)の休日加算があります。午後10時~翌朝6時では深夜加算として1440円(同)が加算されます。

 再診の場合にはもう少し金額は小さくなりますが、再診料に同様の料金加算があります。

 このほか、緊急に受診する必要がないにもかかわらず、自分の都合で時間外診療を希望した場合には通常の初診料や再診料とは別に、病院が独自で設定した患者全額負担の特別料金を請求されるケースもあるので注意しましょう。

 また、複数の病院を渡り歩く「はしご受診」もやめましょう。同じ病気で4つの病院を受診したとします。初診料を4回支払う必要があるので、3384円になります(3割負担、病院ベッド数200床未満の場合)。もし、1つの病院を4回受診すれば、初診料1回と再診料3回で1494円(同)で済みます。(経済ジャーナリスト)

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