春闘、政労使の思惑に微妙なズレ 「ベア2%」空中分解の様相
更新経営側の事情も14年春闘ほど簡単ではない。経団連の榊原定征会長は「経済の好循環のためには賃上げは重要」とし、政府や労組と認識を共有するものの、業界や個別企業によって業績に差があり、ベアを単純に認めるわけにはいかない。世界経済には不安要素も多く、企業業績の先行きも楽観できない。
アフリカ発の感染症であるエボラ出血熱や中東発の地政学的リスクである「イスラム国」のテロ活動が拡大すれば、世界経済は減速を余儀なくされ、外需で稼ぐ日本企業にも影響は及ぶ。
衆院解散で政界の勢力図が変化しかねない状況の下、15年春闘は本格的に幕を開ける情勢となった。閣僚らの相次ぐスキャンダルで批判を浴びながらも、安倍首相が総選挙で政権の基盤を固め、経済好循環の旗を堅持し続けられるか。政労使の結束は大きな波乱要素も新たに抱え込み、揺れ動いている。
