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カレー、リゾット、すし… 料理に合わせた「専用米」登場

ニュースカテゴリ:暮らしの余暇

カレー、リゾット、すし… 料理に合わせた「専用米」登場

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「華麗舞」と「和みリゾット」などを生産、販売する大嶋康司さん。「料理に合わせた米を選んでほしい」と話す=横浜市西区の横浜高島屋  カレー米にリゾット米、すし米など、料理に合わせた専用米が登場している。日本人の主食として不動の地位を築いてきた米だが、食の多様化によりパンや麺類に押され気味。最近は各国の多彩な料理を家庭で調理することが増えているため、イタリアンやエスニック料理に合う米も求められている。生活必需品ではなくコーヒーや紅茶のように、米の嗜好(しこう)品化が進んでいる。(村島有紀)

 米は嗜好品

 「カレーに合う米『華麗舞(かれいまい)』です。粘りが少なくチャーハンにも合いますよ」

 百貨店、横浜高島屋(横浜市西区)で開かれた催事「ニッポン放送 うまいもん祭り」。出展者の一人で、米卸業「ミツハシ」(神奈川区)の外山幸一さんが来場者に話し掛けた。炊きたてのご飯を試食した主婦は「初めての食感。カレーに良く合いそう」と驚いたような表情を見せた。

 「華麗舞」は、細長くパラパラしたインド型長粒米「密陽23号」と日本の短粒米である「アキヒカリ」の交配により育成された。表面の粘り気が少ないのに、中がもっちりしていて、味が染み込みやすいのが特徴だ。通常より2割水を減らして炊飯すると、さらりとしたご飯が炊き上がる。

 料理に合わせた多彩な米を開発するのは、独立行政法人農研機構中央農業総合研究センターなど。平成23年には、すし専用米「笑みの絆」を誕生させた。あっさりとしたハツシモ系の新品種で酢との相性がよく、適度な粘りで握りやすい。また、昨年はリゾット専用米「和みリゾット」が登場した。イタリア産リゾット米「カルナローリ」と日本の米を掛け合わせ、日本の米よりも、一回り大きいのが特徴。ただ、内部の空洞も大きいため、水分の吸収が良く、生米から炒めて作るリゾットを簡単に作れるという。

 「華麗舞」「笑みの絆」「和みリゾット」を栽培している茨城県筑西市の「大嶋農場」代表の大嶋康司さんによると、料理専用米は少量ずつ買い求める人が多い。大嶋農場では「華麗舞」を450グラム(約3合)で540円、「和みリゾット」を同648円で販売。通信販売や百貨店などで扱われている。

 大嶋さんは「パンや麺類を主に食べる家庭もあり、米はもはや嗜好品の一種になっている。3合なら家族4人が1食で食べ終わる。これからは、料理に合わせた米を選ぶ時代かもしれない」と話す。

 パラパラご飯

 世界的には、ふっくらしてモチモチした日本の米(単粒米)ではなく、パラパラした食感の長粒米のほうが多く栽培され、それに合わせた料理が多い。各国の多彩な料理を家庭で調理することが増えており、家庭用でも国産の長粒米を普及させようというプロジェクトも進む。

 埼玉県川越市の米穀業「金子商店」の金子真人さんは「日本で作付けしたおいしい長粒米を流通させたい」と、25年から佐賀県と農協、生産者らと協力して、長粒米「ホシユタカ」の栽培を開始し、販売とレシピ開発に力を入れる。

 昨年は約1ヘクタールを作付けし、収穫した約4トンを販売中だ。今年も約1ヘクタールを作付けする予定で「ホシユタカ」を使ったレシピの普及にも熱心だ。

 同店の顧客らにレシピ開発の協力を呼びかけたところ、スペインの炒めご飯「パエリア」や、米国南部の炒めご飯「わが家のジャンバラヤ」など約30種が集まり、一部をホームページで紹介。「普通のお米では味わえないパラパラ感で、家族全員に大好評」などの感想が寄せられているという。

 金子さんは「カレー風味やマヨネーズ、チョリソーなど味がしっかりした料理と、長粒米が良く合う。日本人の味覚にあった長粒米を広めたい」と話している。

【わが家のジャンバラヤ】

 長粒米2合▽鶏もも肉2枚▽ニンニク2かけ▽冷凍ミックスベジタブル200グラム▽卵2個▽プチトマト4個▽塩、コショウ、オリーブオイル、カレー粉、バター各適量

 〔1〕長粒米は炊飯器の目盛りに合わせて水を入れ、炊く。鶏肉に軽く塩、コショウをふる

 〔2〕フライパンでオリーブオイルを熱し、スライスしたニンニクを入れ、香りが立ったら(1)の鶏肉を入れ、火が通るまで両面を良く焼く。取り出して食べやすい大きさに切る

 〔3〕フライパンの油を除き、バターを入れて熱し、ミックスベジタブル、(1)の長粒米を炒める。カレー粉、コショウで味付けし、皿に盛る

 〔4〕卵を目玉焼きにして、(3)の上に盛り、(2)とプチトマトを添える

 〔5〕好みで、スイートチリソース、マヨネーズなどで味を調える

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