“銀行員は高給取り”は都市伝説だった? 「生活が楽と思ったことない」
更新もっと苦しいのは、平均年収が560万7000円の第二地銀の行員だ。「地方生活でこの金額ならば優遇されている」(製造業大手幹部)との見方もあるが、もらう年収は、上場企業の平均以下。しかも「人口減で先細りは必至。大手銀と違い、人材難や体力がないなどの観点から海外進出がしづらく、先が心配」(地銀行員)との声が出ている。
現在、大手地銀の勝ち組同士の再編が巻き起こっているが、「じり貧のわれわれは、蚊帳の外」(第2地銀行員)との切実な悩みもある。
銀行は、貸し剥がしなどがテレビドラマでことさら強調されるうえ、「右から左に金を流すだけで、儲かる商売。金融強欲主義が世の中に蔓延している」(製造業大手首脳)などと揶揄される始末。
ただ、熾烈な出世争い、早朝から深夜まで残業が続く過酷な部署もある。とある部署は、「早朝6時に出社し、帰宅は深夜2時が週3~4日」と、体力の限界を感じる行員も。
高い年収をもらっている一握りのエリートが、すべての銀行マンのように語られるが、実態はわれわれが想像するより厳しいようだ。(飯田耕司)
