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離職キャリア女性を再び輝かせる フリー契約・在宅勤務、柔軟な働き方を選択

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離職キャリア女性を再び輝かせる フリー契約・在宅勤務、柔軟な働き方を選択

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 小学生の息子の習い事の付き添いや病気の時の世話など「会社勤めよりも両立しやすい」と気づき、吉見さんはそのままフリーランスのライターに転身。受注先と個別契約を結ぶなど収入をアップさせ仕事を軌道に乗せている。

 ランサーズによると、クラウドソーシング利用者には主婦業との兼業者も多く「技術はあっても、会社員と子育ての両立に限界を感じた人が流入してきている」(広報担当者)という。正社員離れも

 フルタイム正社員の座を手放すリスクは当然ある。待機児童問題もあり“争奪戦”の様相を呈する保育所入所では「フルタイム週5日勤務」の家庭が優先。フリーランスや週3~4日勤務では入所が困難になることもある。厚労省がまとめた賃金構造基本統計調査(15年)によると正社員・正職員の賃金を100とすると、それ以外の女性は69.8と低い。

 とはいえ「フルタイム正社員」至上主義が崩れる可能性もある。キャリア女性が柔軟な働き方を求め離職する流れが、社会の働き方を変える突破口になるとの見方もできるからだ。

 リクルートワークス研究所機関誌「Works」の石原直子編集長は「現在は(一部の女性で実現している)勤務形態を問わず結果に報酬を支払う仕事の仕方が、社会に広まる過渡期」と指摘。

 「価値観が多様化し、男性も柔軟な働き方を求める人が増えている。人材確保のためにも、個人の希望に応じた働き方の“進化”を企業は迫られるだろう」と、見通している。(滝川麻衣子)

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