終活の経済学
「おひとり様」時代の到来(1)進む世帯の単身化、高齢化
同様に、おひとり様と終活に関しての調査では、終活関連サービスの仲介などをしている「鎌倉新書」が19年に60歳以上の「身寄りのいないおひとり様」と「(夫や妻以外に)身寄りのいない夫婦」の556人を対象にしたものがある。
「いずれは1人で死期を迎えることに対して、不安を感じるか」という質問に対して、「不安がある」との回答は45.7%に上った。「不安はない」は30.7%だった。
既に、「おひとり様」となっている人よりも、その予備軍である「身寄りのいない夫婦」の方が不安度は高く、「不安がある」と答えた人は56.8%に上った。「おひとり様」では37.5%だった。
「不安がある」と回答した人に、「死後事務」「遺品整理」「相続」など終活に関連する項目についての準備状況を聞いた質問では、いずれの項目の8~9割の人が、「不安を感じつつも準備ができていない」という結果が出ている。
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■揺らぐ承継 「無縁墓」増加 岐路に立つ先祖供養の観念
「おひとり様」の急増によって、影響を受けざるを得ないのが「墓」のあり方だ。
おひとり様には、墓を承継してくれる子供がいない。いたとしても、「他家に嫁いでいる」「遠く離れた場所に居を構えている」という事情や、「子供の世話になりたくない」という人もいる。おひとり様の増加は、日本の伝統的な墓承継を根底から揺るがす一因となっている。
承継者がいない、あるいは何らかの事情で承継が途絶えたために起きた大問題がある。「無縁墓」の増加だ。