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パパラッチ“終わりの始まり” 加州で16歳以下の撮影規制法成立
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有名人のプライベート写真の撮影で生計を立てるカメラマン「パパラッチ」に対し、16歳以下の子供の撮影を規制する州法が9月30日までに、映画の都ハリウッドを抱える米カリフォルニア州で成立した。自分たちの子供が付け回されていたハル・ベリーさん(47)とジェニファー・ガーナーさん(41)という2大人気女優が積極的に働きかけ法案は州議会を通過。カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事(75)が法案に署名した。ベリーさんは「過度に攻撃的な『パパラッチ』の終わりの始まりだ」と喜んでいる。
「大きな期待とわずかな不安を抱いてスタートさせた闘いでした。自分の親が有名人というだけでパパラッチの攻撃にさらされる子供たちの窮状を理解していただいたブラウン知事には感謝してもしきれません」
ベリーさんは知事が署名した9月24日に発表した声明でこう喜びを表現した。
米ABCニュースや英BBCニュース、英紙ガーディアン(いずれも電子版)などによると、新しい州法「第606条」は、親の同意を得ないで、16歳以下の子供の写真やビデオを撮影した場合、10日間から1年までの禁錮か1万ドル(約98万円)以下の罰金となる厳しいものだ。違反者は損害賠償と弁護士費用を求める民事訴訟の対象になる。
この州法の成立に動いたベリーさんは、映画「チョコレート」(2001年)でアフリカ系米国人として初のアカデミー賞主演女優賞を獲得したハリウッドを代表する女優の一人だ。前夫のカナダ人モデル、ガブリエル・オーブリーさん(38)との間に5歳の娘がおり、現夫の仏俳優、オリヴィエ・マルティネスさん(47)との間にも間もなく赤ちゃんが誕生する。
そのためベリーさんの幼い娘が「パパラッチ」の格好の餌食となった。しかし、ベリーさんは06年、俳優のピアース・ブロスナンさん(60)らとともに、サンタモニカ近郊マリブビーチでの液化天然ガス施設の建設反対運動に参加し、計画を撤回させた行動派とあって、娘のために立ち上がった。
州法成立に向け、6月にはカリフォルニア州議会の証言台に立ち、「大勢の『パパラッチ』が連日、娘の登下校を待ち構えており、娘は『あの人たちに殺される』と泣き、不安で深夜まで寝付けない。もう放っておいてほしい」と懇願(こんがん)した。
そんなベリーさんの訴えにガーナーさんが共感し、運動に参加した。
夫である俳優兼映画監督のベン・アフレックさん(41)との間に3人の子供がいるガーナーさんは8月の州議会で、「妊娠中、私の胎児を殺すと脅したストーカーが、当時幼稚園児だった私の娘を追い回していた『パパラッチ』集団に混じって身を潜めていた」と二重の恐怖に怯(おび)えた日々を証言。昨年10月に誕生した長男がパパラッチにつけ狙われている英歌手、アデルさん(25)も規制法に支持を表明した。
一方、今回の州法についてカリフォルニア州新聞出版協会など多くの米メディアは「正当な取材活動の制限につながる」と反対していた。だが、州議会では、対象はカメラマンの行為に限定しており、言論・出版の自由を保障する憲法修正第一条は侵害していないと判断された。
行動派の面目をほどこしたベリーさんは「才能豊かな歌手のアデルさんや女優の同僚であるガーナーさんが、子供たちのために一緒に訴えてくれたことは一生忘れない」と感慨深げにコメントした。(SANKEI EXPRESS)