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経済
「自動運転で事故死ゼロに」 ITS世界会議始まる
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自動車と最先端のITを組み合わせ、交通事故の減少や渋滞緩和などを図る高度道路交通システム(ITS)の世界会議が東京・有明の東京ビッグサイトで始まった。自動車各社は10月17、18日の一般公開を前に(10月)15日、ドライバーが操作をしなくても走る自動運転技術などを公開した。
日本自動車工業会の豊田章男会長はこの日、会場で「自動運転で交通事故死をゼロにしたい。新興国でも大気汚染や渋滞、事故を最少化する」と語った。
すでに開発を表明していたトヨタ自動車や日産自動車に加え、この日はホンダが自動運転車を初披露した。あわせてホンダは、駐車場の監視カメラのデータを使い、自動運転車が無人で駐車場の空きスペースに入る技術も公開した。
また、スズキやマツダは、二輪車などが発信した位置情報を車が受信し、交差点での巻き込み事故を防ぐ取り組みを紹介した。
このほか、信号や標識などに組み込んだ機器から渋滞や故障車などの交通情報を発信し、事故防止をはかる研究なども進んでいる。
ただ、普及に向けた課題も少なくない。日米欧の自動車6社の開発責任者らが出席したこの日の討論会では、「事故の責任が運転手から自動車メーカーに転嫁される。普及するにはさまざまなステップが必要だ」などの意見が上がった。
誤った位置情報などが意図的に送られる事態も想定され「ハッキングも問題になる」(大手コンサルティング会社)との指摘もある。
ITS世界会議では、車が高速道路を自動運転で走行する「オートパイロットシステム」などを紹介する国土交通省の展示も始まった。
展示はオートパイロットシステムの仕組みや、2030年ごろまでに全ての高速道路での自動運転を実現するとした工程表を説明。自動料金収受システム(ETC)を活用した駐車場料金の徴収などの構想も紹介している。
会場で中原八一政務官が「安全でエネルギー効率が良く、渋滞のない道路交通の実現を目指す」と意気込みを語った。
パナソニックはこのほか、特殊なレーダーを使って交差点付近の車や人の動きを細かく検知するシステムや、専用の端末を通じて出合い頭の事故を防ぐ通信技術なども初めて公開。強みを持つセンサーやカメラの技術を自動車メーカーなどにアピールした。
≪パナ、次世代コックピット生産へ≫
パナソニックは10月15日、自動車の次世代コックピットの生産を、2016年以降に開始する見通しだと明らかにした。スマートフォン(高機能携帯電話)と連動し、音楽アプリ(応用ソフト)などをダッシュボードに呼び出して利用できる。
主に海外の自動車関連メーカーへの受注販売を見込んでいる。津賀一宏社長は、記者団に対し「M&A(企業の合併・買収)も検討する」と述べ、成長分野に位置付ける自動車関連事業の規模拡大に意欲を示した。
パナソニックは東京都内で開かれているITS(高度道路交通システム)世界会議に、次世代コックピットのモデルを出展。フロントガラスなどに速度やカーナビの情報を映し出し、ドライバーが前方を見た状態のままで確認できる「ヘッドアップディスプレー」(HUD)も採用する。(SANKEI EXPRESS)