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AP通信カメラマンの写真展 ニュースの傍らに流れる日常

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AP通信カメラマンの写真展 ニュースの傍らに流れる日常

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 ≪何気ない光景が映し出す「世界の表情」≫

 世界各国の新聞社やテレビ局などに写真や記事を配信するAP通信社(本社・ニューヨーク)のカメラマンが撮影した日常風景の写真約56点を集めた写真展「A VIEW OF DAILY LIFE」が、JR東京駅丸の内口の地下通路のギャラリー(東京都千代田区)で開かれている。

 スラム街で夢中になってサッカーをする少年たち、祭りの熱狂に包まれる町、ファッションショーの一場面など日常の何気ない光景を切り取った作品ばかり。カメラマンたちは、世界中で毎日のように起こる事件や事故などを中心にニュースの最前線で写真取材するのが本来の仕事だ。

 しかし、取材現場に早く到着したために出合った光景や、ニュース取材のない時に散策していて撮影した何気ないカットなど、華やかなニュース写真の陰に隠れて普段日の目を見ることのない日常の写真の数々を今回は集めたという。撮影者のコメントも合わせて紹介している。

 AP通信社は、1日平均3000枚以上、年間100万枚以上の写真を全世界に配信。世界の名だたる報道写真展において数々の受賞歴を持つ。昨年(2013年)もシリア内戦を題材にした写真で「2013ピュリツァー賞」をニュース速報写真部門で受賞したほか、「2013世界報道写真展」の一般ニュース部門の単写真とスポットニュース部門の組写真でそれぞれ1位を受賞した。

 ≪スペイン三大祭りの一つ「サン・フェルミン祭(牛追い祭)」≫

 <カメラマンのコメント>

 スペインのパンプローナは、毎年7月に9日間のフェスティバルを楽しむ人々であふれます。見せ場は「エンシエロ」。市内にある牛の囲い場から、その日の午後の闘牛に参加する牛たちを闘牛場の中へと追い込む「牛追い」の意味です。何千人というお祭り騒ぎの人々の中を、牛たちが駆け抜けていきます。「エンシエロ」は、毎朝8時から数分間続きます。熱狂の渦を巻き起こし、大けがをする人もいます。その中でバルコニーは、危険な牛追いから離れた安全な見物場所なのです。

 ≪インド・オリッサ州プリのベンガル湾岸を歩くキャンディー売り≫

 <カメラマンのコメント>

 その日は、曇ったどんよりとした夕方で、いいショットがなかなか撮れないでいたところ、突然2人のキャンディー売りが私の目の前を通り過ぎました。水に映った彼らの姿と、広大な海に浮かぶ色鮮やかなキャンディーを見たときに、私は迷わずにシャッターを切りました。

 ≪アフガニスタン最大のモスクの一つ、「イード・ガー・モスク」での礼拝≫

 <カメラマンのコメント>

 アフガニスタンで最も危険な仕事の一つを担っているカンダハル州の知事を取材中、彼に伴ってカンダハル大学の中に入りました。ここはウサマ・ビンラーディンがイスラム教の学校を計画していたところで、そこには一部完成している「イード・ガー・モスク」がありました。彼は2001年9月11日の米中枢同時テロ以前にこのモスクを建築し始めましたが、私が訪問したときはまだ建設中でした。しかし、学生たちは毎日祈りに利用していました。

 ≪ナミビア南方、ナミブ砂漠のソススフレイ砂丘を歩く観光客≫

 <カメラマンのコメント>

 私は2013年8月に、アフリカ南部1万キロの旅の途中にナミビアにいました。人々がなかなか足を踏み入れないナミブ砂漠の奥深いところで、私は日の出に1時間かけて砂丘の一つの頂上に登りました。最初は雲に覆われていましたが、雲間から太陽が出始め、そこで旅行者たちがいることに気づき何枚か撮影しました。この写真は、オンライン・タイムマガジンの「今週の一枚」に選ばれ掲載されました。

 ≪ブラジルのリオのスラム街、サンカルロス。コンフェデ杯が始まる前に地元サッカー大会で競う若者たち≫

 <カメラマンのコメント>

 コンフェデレーションズカップの数日前、サッカートーナメントがリオデジャネイロで開催されていました。ファヴェーラと呼ばれるスラム街を歩き回っている時、私はサッカートーナメントの決勝戦に集まっている若い住民たちにスポットを当てました。競技場をとり囲む熱狂的な少年たちは、試合に夢中になって歓声を上げていました。

 ≪ブラジル人デザイナー「ファウス・ハテン」の冬コレクションを披露しているモデルたち≫

 <カメラマンのコメント>

 サンパウロ・ファッションウイークを撮影する時、私は毎回何か新しいことにチャレンジします。タイトなスケジュールと小さなスペースにより、会場は多くのフォトグラファーで混雑します。しかし「ファウス・ハテン」のモデルたちが金融街でファッションを披露した時に、それは一変しました。日本のコスプレに影響されているショーを見たとき、色鮮やかなモデルたちと灰色のビルが対比していて、私が探していた「変わった」を表現できました。

 ≪北朝鮮の平壌で、ゲームを楽しむ兵士たち≫

 <カメラマンのコメント>

 北朝鮮当局がいつも喜んで外国人フォトグラファーに撮影を許可する場所は、遊園地やレクリエーション施設です。これらの場所はエリートや特権階級の人たちのためにあると、別のメディアでたまに読みます。またこれらのことが本当ではなく意図的に作られたもので、入念に作られたプロパガンダと疑っている人もいるようです。金正恩(キム・ジョンウン)政権が始まって以来、これらのレクリエーション施設(遊園地、ローラーブレード公園、ウオーター・スライド、新しいスキーリゾート、イルカショー)が北朝鮮には増えています。アクセスは制限されていますが、北朝鮮ではとても人気があります。(構成:EX編集部/撮影:ロイター/SANKEI EXPRESS

 【ガイド】

 写真展「A VIEW OF DAILY LIFE~世界五大陸の日常風景」は、東京都千代田区丸の内2の4の1 「行幸地下ギャラリー」(行幸通り地下)で開催中。入場無料。2014年4月22日(火)まで。

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