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科学
ダイオウイカ続々 水温低下原因か 日本海沿岸の広範囲で水揚げ
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1月21日に鳥取県岩美郡岩美町で水揚げされたダイオウイカ=2014年(共同) 無脊椎動物では最大級で、深海に生息するダイオウイカがこの冬、日本海沿岸の広範囲で相次いで見つかり、各地の漁師から「これほど巨大なイカは見たことがない」と驚きの声が上がっている。専門家は「例年に比べ日本海の水温が低いため、より温かい海面近くに上がってきているのではないか」と分析する。
今年最初に見つかったのは、富山湾の氷見漁港に1月4日水揚げされた個体。1月中は続いて(1月)8日、新潟・佐渡沖で定置網の中を泳いでいるのが発見され、(1月)19日には新潟県柏崎市の海岸でダイオウイカのものとみられる足が見つかった。
さらに(1月)21日、鳥取県岩美町の港にも沖合で網に掛かった個体が揚がった。佐渡沖では、前回から1.5キロ離れたところで再び網に掛かり、2月11日に水揚げされた。
氷見と佐渡の計3体は、いずれも体長3~4メートル。鳥取の個体は、餌を捕る「触腕」と呼ばれる最も長い足2本が切れていたが、残っていれば8メートル前後と推定される。
佐渡で水揚げしたのは2回とも漁師の後藤繁紀さん(44)。「15年ほど漁をしているが、ダイオウイカを見たのは初めて。(1回目は)赤紫色の巨体が悠々と網の中を泳いでいた。その1カ月後にまた出合うなんて。何かの前兆ではないか」と驚いた様子で話す。
国立科学博物館のコレクションディレクターで水産学博士の窪寺恒己氏(62)によると、ダイオウイカは水深600メートル、水温6~10度ほどの深海に生息し、小笠原諸島沖など温帯海域を好む。ただ、何らかの理由で対馬海峡を越え日本海に迷い込むことがあるという。
日本海には、水深300メートル以深に「日本海固有水」と呼ばれる0~1度ほどの冷たい水の層があるため、水深200メートル付近に上がれば生息できるとみられる。しかし、気象庁によると、例年の1月なら水深200メートルで7度前後なのに、今年は4度前後まで低下した。
窪寺氏は、冷たい水で弱り、海面近くの温かい水を求めてさらに上がったものの安定した浮力を保てず、季節風で海岸近くに流されたのではないかとの見方を示す。
ダイオウイカは巨大な胴体と触腕が長いのが特徴で、これまでに確認された中では1966年に大西洋バハマ沖で発見された約14メートルが最大。生態は謎に包まれ、産卵場所や寿命などライフサイクルは解明されていない。2002年には西伊豆沖で、ダイバーが世界で初めてダイオウイカの赤ちゃん(約2センチ)の撮影に成功したが、卵の発見例はないという。
今後の研究に役立てるため、今回水揚げされた個体の一部は冷凍保存されている。窪寺氏は「そもそもダイオウイカは生息数が少ない貴重な生き物。あらゆる手掛かりから、深海でのライフサイクルを解き明かしたい」と話す。
≪巨大深海ザメも揚げた≫
新潟県佐渡市沖の定置網に2月13日朝、体長約4メートルの巨大ザメが掛かっているのが見つかった。タレントで東京海洋大客員准教授の「さかなクン」に県が写真を送って照会し、深海に生息する「カグラザメ」と判明した。
県によると、カグラザメは太平洋などに分布し、日本海で取れる魚の目録には載っていない。県は重さを測定できなかったが、400キロを超えるとみられる。ダイオウイカを今年2回水揚げした漁師の後藤繁紀さんの網に掛かった。地元では「後藤さんがまた巨大生物を揚げた」と驚きの声が上がっている。(SANKEI EXPRESS (動画))