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女性に止められても僕は上京します 映画「クジラのいた夏」 野村周平さんインタビュー

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女性に止められても僕は上京します 映画「クジラのいた夏」 野村周平さんインタビュー

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「10年後の自分?_人に気を遣わせず、自然体でいられる大人にはなりたい。それでいて、子供のように素直な心も持っていたい」と話す、俳優の野村周平さん=2014年2月4日、東京都港区(吉澤良太撮影)  映画やテレビドラマに引っ張りだこの若手俳優といえば、野村周平(20)もその一人だろう。「自分でも思わず憧れてしまう青春時代が、この映画ではリアルに描かれていました。地方都市で暮らす仲良し4人組がけんかしたり、上京するかを悩んだり…。僕はもう一つの青春を送ることができました」。主演作「クジラのいた夏」(吉田康弘監督)は、兵庫県から上京してきた野村にとって思い出深い作品となったようだ。

 いつでも帰れると思った

 夢も目的もなく、ただ漫然と暮らしてきたチューヤ(野村)は、漠然と何かを変えようと上京を決意した。高校時代からの親友であるJ(松島庄汰)、ギズモ(浜尾京介)、町田(松岡卓弥)は、上京前夜に送別会を実施。立ち寄ったスナックでは、東京で女優活動をしているはずの先輩、弓子がホステスとして働いていた。高校時代から弓子に憧れてきたチューヤは地元にとどまるべきか、上京への決心が鈍り…。

 野村にすれば、上京自体に重苦しくペーソスを誘うようなイメージはまったくないそうだ。野村は高校1年まで兵庫県で過ごした後、芸能の仕事をするため2年から都内の高校へ転校したことを説明したうえで、「いつでも故郷に帰れると思ったんですよ。別にアメリカに行くわけではないし。1日あれば帰ってこれる。新幹線でピューッとね。今は沖縄の離島にいても、1日で帰れる時代じゃないですか」とあっけらかんと語った。映画では東京の水になじめずに帰郷した人物も描かれているが、野村と東京との相性はよかった。「僕は東京に合っていましたね。何をするにも便利じゃないですか。何げに田舎者が多いのもいいですね。標準語には慣れませんでしたが…」

 自身にも青春、送別会

 どんな高校時代を送ったのだろう。「2年生以降は、仕事の延長みたいな感じで高校に通っていたので、あまり面白くなかったんです。仲のいい友達もいなかったから、この映画の4人組のような青春に憧れていたというのはあります。でも、神戸にいた1年生のときは青春していましたね。恋もしたし、友達とけんかもしました。この映画ではないけれど、上京前に送別会も開いてくれた。こういう高校の仲のいい友達もいないので、憧れたというのはありますね」

 本作では、チューヤが憧れの女性から東京行きを思いとどまるように促される場面があるが、野村は「女性に止められても僕は上京します」ときっぱり。実は“経験者”だった。「高校1年のときに実際に一般人の彼女がいたんです。今はいませんが。最初は遠距離恋愛でも、2人の関係は大丈夫だろうと思っていましたけど、だめでしたね。気持ちと距離は比例していくもので、離れていっちゃうんですね」。5月3日から全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:吉沢良太/SANKEI EXPRESS

 ■のむら・しゅうへい 1993年11月14日、兵庫県生まれ。2012年、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」に出演。映画では、11年「探偵はBARにいる」「天国からのエール」、12年「スープ~生まれ変わりの物語~」、13年「江ノ島プリズム」「男子高校生の日常」など。テレビドラマでは13年「35歳の高校生」、14年「僕のいた時間」など。

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