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「魔法」のコーデで楽しむ6月 スタイリスト、菊池京子さんに学ぶ

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「魔法」のコーデで楽しむ6月 スタイリスト、菊池京子さんに学ぶ

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6月のコーディネートでは、これらのアイテムをヘビーローテーション。「K.K_closet_スタイリスト菊池京子の365日_Spring-Summer」(集英社)より(提供写真)  【Fashion Addict】

 「すてきなファッションを見ると、ワクワク、おしゃれしたい!と前向きな気持ちになりませんか? みなさんにもワクワクとした楽しい気分になっていただきたい。そんな思いで仕事に臨んでいます」

 ファッション誌や、広告などで見せるコーディネートが大人気のスタイリスト、菊池京子さんの言葉には、ファッションや、おしゃれに夢中な女性たちへの愛があふれている。

 「落ち込んでいるときに気分を盛り上げたり、ここぞというときに気合を入れてくれるファッションは、すべての女性の味方だと思うんです」という菊池さんが、春夏シーズン183日の装いを、すべて私物でコーディネートした日記風の著書「K.K closet スタイリスト菊池京子の365日 Spring-Summer」(集英社)を出版した。洋服だけでなく、靴、バッグ、アクセサリーまでトータルな組み合わせを1日1つずつ紹介。コーディネートの写真には、その日の気分や状況が書き添えられている。

 例えば雑誌撮影日には、底がフラットなバレエシューズとジャージー素材のパンツと動きやすい格好。また少し気落ちした日にはビーチサンダルにデニムシャツとリラックスした装い。ファッションが気持ちや暮らしとリンクしていることが伝わってくる。

 組み合わせで多彩に

 子供の頃はお母さんお手製の洋服を着て、リカちゃん人形の着せ替えで遊んだという菊池さんがファッションを仕事にしようと志したのは、学生時代に1950~60年代の映画を見たことがきっかけ。「ローマの休日」(1953年)などで、米国人スタイリスト、イデス・ヘッド(1897~1981年)が見せたシックで品のあるスタイリングに魅せられた。「一つ一つはベーシックな洋服でも、組み合わせ方で違った雰囲気になる。ファッションへの興味が大きくふくらみました」

 菊池さんによるコーディネートも、バレエシューズやボーダー柄のTシャツ、ジーンズなど、使われている私物はどれもシンプルでアイテム数もそれほど多くはない。トップス、ボトムス、小物を、さまざまに組み合わせ、ある日はエレガント、また別の日は快活にと、多様なイメージを生み出している。

 好きなアイテム見つける

 「K.K closet」を眺めると、マジカルなコーディネート展開に刺激され、おしゃれを楽しみたくなる。だが、何が似合うのかわからないし、組み合わせ方にも自信がない。そんな「おしゃれ迷子」の記者が、上手なコーディネートのコツを菊池さんに聞くと、「これ好き!と思うアイテムを探すこと」が一番大切だと返ってきた。なぜか。「好きなアイテムを手に入れたら、手持ちの何と合わせようかと考えるのが楽しいじゃないですか」

 もう一つ、似合うものがわからない、という人こそ、「お店に行って、店員さんとお話ししながら、どんどん試着を」とも。最近はインターネット経由のショッピングが便利になったが、「旬のムードや店員さんとの会話は何よりの刺激になります」。試着すれば着用感も確認できるし、コーディネートもいろいろ試すことができる。

 本当はパステルカラーやフリルを使った甘めの装いも好きだけど、若作りにならないか…と躊躇(ちゅうちょ)する記者に、「そんなこと言わず、試着してみてくださいよ」と菊池さん。

 「だって、おしゃれには、正解も、これがダメというのもないんですから」。その大らかさに励まされた。

 ≪ジャージー、ときどき雨≫

 気持ちのよい素材

 じめじめとした梅雨の季節。菊池さんは「K.K closet」の6月のテーマを「ジャージー、ときどき雨」とした。ジャージーは肌触りが柔らかく、気持ちのよい素材。「蒸し暑くても快適に過ごせる」とあって、オススメだという。本来はスポーティーでカジュアルな素材だが、菊池さんはグリーンのストライプのペンシルスカートなど、上品なシルエットのものを使い回し、リラックス感のあるモードを表現した。

 また雨の日は泥はねが気になり敬遠されがちな、ホワイトデニムも、乗馬ブーツのように履いた長靴に「イン」すれば、気分も爽やか、クリアな気持ちになれそう。ネイビーのレギンスパンツに合わせた、アウトドアブランドのパーカーは、小さく畳んで持ち運べるとあって、菊池さんはレインコート代わりに着ているそうだ。(津川綾子/SANKEI EXPRESS

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