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政治
【取材最前線】骨の髄まで緩む民主党
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民主党は骨の随まで緩んでいるのか-。6月24日の両院議員総会を取材した感想を簡単に言うと、このことに尽きる。
総会前、海江田万里(かいえだ・ばんり)代表の進退が焦点となっていた。海江田氏の任期は来年9月まで。だが、低迷する党勢の責任を海江田氏に負わせる形で、党内には代表選前倒し論が渦巻いていた。海江田氏が昨年7月の参院選惨敗後、1年以内に「目に見える成果」がなかった場合の辞任に触れていたこともあり、海江田氏の発言が注目されていた。
総会はもともと、6月22日に閉会した通常国会を受けて開催された。海江田氏や大畠章宏(おおはた・あきひろ)幹事長ら執行部が冒頭、国会の報告を行った。その間、約45分間。驚くべきことに、居眠りを始める人、ひたすらスマートフォンを操作する人、周囲と談笑する人の実に多いこと。1人や2人ではない。人の話を誠実に聞くという社会人の基本ができていない。
海江田氏は報告の中で、1年間の「総括の場」を今月下旬に改めて設定する意向を示した。執行部の説明が終わり、質疑に移った。約1時間半行われ、発言者は20人。うち「責任をしっかりとってほしい」(鷲尾英一郎衆院議員)などの代表選前倒しや責任論に明確に言及したのは5人だけだった。
先に海江田氏に総括先送りを言われ、気勢をそがれたのかもしれない。とはいえ、海江田氏を追及したのは中堅・若手が大半で、代表選前倒しを公言していた玄葉光一郎前外相や、総括の必要性をマスコミに語っていた前原誠司前国家戦略担当相らは結局何も発言しなかった。
逆に海江田氏続投を明確に表明したのは、「みんなで決めた代表を最後までしっかり支えよう」と呼びかけた徳永エリ参院議員と、「代表を支えていく」と訴えた近藤昭一(しょういち)衆院議員ぐらい。両氏はトルコなどへの原発輸出を可能にする4月の原子力協定の承認採決を棄権・欠席した2人だった。
実力者が対外的に代表批判をしておきながら、党の正式な場では面と向かって何も言わない。そして、海江田氏が党再生に向けて掲げた「党のバラバラ感の払拭」に真っ向から背いた人たちが海江田氏の続投を支持する。民主党が低迷を続けている理由がよく分かった総会だった。(酒井充/SANKEI EXPRESS)