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【This Week】(9月8~14日) 「飛ぶのが怖い」マレーシア機 不明から半年
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消息不明の航空機と撃墜された航空機の犠牲者を追悼する式典で、涙を拭うマレーシア航空の客室乗務員=2014年7月、マレーシア・首都クアラルンプールのマレーシア航空本社(ロイター) 239人を乗せた北京行きのマレーシア航空機が3月に消息を絶ってから8日で半年となる。7月にはウクライナ東部で別のマレーシア航空機が撃墜される事件も発生した。マレーシア航空では、客室乗務員が「飛ぶのが怖い」と勤務を休んだり、退職したりするなど従業員の心理面での影響も深刻化している。
不明機は何者かによって通信装置が切られた上でルートを外れて飛行を続け、インド洋上に墜落したとみられているが、これまで残骸はひとかけらも見つかっていない。捜索は9月中にオーストラリア西部沖約1800キロ付近で再開される。
マレーシア航空によると、従業員約2万人のうち186人が1~7月に会社を去った。その多くは、一連の事件の影響で「家族の圧力」(マレーシア航空)によって退職せざるを得なかった人だという。
最大労組「マレーシア航空従業員組合」の幹部、モハマドジャバルラさん(60)は「仲間が相次いで姿を消したことで、客室乗務員らはショックを受けている」と話す。同僚らが「また一緒にやろう」と懸命に励ましているのだという。
家族の心の傷も癒えていない。不明機に乗っていた航空技術士、カイロさん(29)の父、サラマットさん(60)は情報不足に憤る。インド洋上の捜索活動についても「偽りの芝居だ。あそこに墜落したとは信じられない」。
サラマットさんは「息子はわたしの夢だった。持ち物は全部取ってあるし、まだ生きていることにしている」とやるせない様子で語った。
捜索海域では水深が最大で約6000メートルあり、「月面より未知の世界」ともいわれるインド洋の海底では、手探りの捜索が続く。
オーストラリアが新たに契約したオランダの民間調査会社などの計3隻が今月から曳航(えいこう)式の水中探知機で調べる。対象は約6万平方キロメートル。費用は5200万豪ドル(約51億円)に上り、くまなく調べれば1年かかる。(共同/SANKEI EXPRESS