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ウンザリだよ!! 渡部建

 今年は1週間の夏休みをもらい、スペインとフランスに行ってきました。目的は、星付きレストランから町の食堂にいたるまで、とことん食べ歩きの旅行でした。僕が一番驚いたのは、パリのレストランで活躍する日本人のオーナーシェフたちでした。30歳を少し過ぎた世代の日本人シェフが次々と店を始め、ミシュランガイドで星を獲得するほどの人気店を作りあげているのです。

 「児嶋だよ!!」言わせるボケ

 そんなパリのとある一軒で、僕はディナーをしていました。そこでも若き日本人シェフが、何人もの従業員に的確に指示を出し、数々の洗練された料理を提供していました。僕はとても誇らしい気分となり、食事を終えてゆっくりしていると、その日本人シェフがわざわざ僕たちのテーブルにあいさつにきてくれました。「渡部(わたべ)さんですよね? いつもテレビ見てます! パリにいてもネットとかで日本のバラエティー番組が見れるんですよ」。僕は何ともうれしい言葉をいただきました。「ありがとうございます!」と言うと、シェフはニヤニヤしながら「今日、相方の“大嶋”さんはいないんですか?」と言ってきたのです。えええ?! これは僕に「児嶋だよ!!」(相方の児嶋一哉さんのギャグ)を言わせる気なのか?!

 ちょっと待ってくれ。わざわざ夏休みをとって、高い旅費を払って、何カ月も前から予約して、ちょっとオシャレして、わざわざ食べに行ったはるか異国のレストランで、何で僕は「児嶋だよ!!」を言わなきゃいけないんだ!と思いました。しかし、そのシェフは「渡部さん、早く、早くつっこんで」と言わんばかりにキラキラの笑顔で僕を見ています。しようがないと思い、僕は「児嶋だよ!!」とまあまあ大きめの声でツッコミました。するとシェフは満面の笑みで厨房(ちゅうぼう)へと戻っていきました。

 腑に落ちない、恥ずかしい

 何となく腑に落ちないでいると、そのレストランにたまたま居合わせたOL風の日本人女性が僕に近づいてきてこう言いました。

 「アンジャッシュの渡部(わたべ)さんですよね? お休みでパリですか? 今のシェフとのやりとり見てました。児嶋さんの名前を間違えられたくないなんて、渡部さんて本当に相方思いですね」

 むちゃくちゃ恥ずかしくなりました。何ともやりきれない思い出となりました(笑)。

 もう、そんなに言わないよ!!

 この一件以来、僕は日本に戻ってからも、いつも児嶋をいじる内容で話しかけられるようになりました。例えば、「相方の大嶋さん元気ですか?」とか、「いつも大変ですね。児嶋さんていうお友達が付いてきちゃって…」といった具合です。

 このことを児嶋に話すと、「彼らはアンジャッシュのファンなんだから、そこは本気で『児嶋だよ!!』と突っ込めよ!」と横柄な態度で言ってきました。児嶋の言うことは正論なのですが、態度が腹立たしかったので、またまた僕はムカつきました。今後は心のゆとりがあるときのみ突っ込むことにします!(お笑いコンビ「アンジャッシュ」 渡部建(わたべ・けん)/撮影:寺河内美奈/SANKEI EXPRESS

 ■わたべ・けん 1972年9月23日生まれ。O型。夜景鑑賞士(3級)、日本さかな検定の資格を持つ。

 ■アンジャッシュ 1993年に結成された児嶋一哉と渡部建によるお笑いコンビ。スクールJCA1期生。2人は東京都八王子市出身で、都立日野高校の同級生でもある。2003年、「爆笑オンエアバトル」(NHK)第5回チャンピオンに輝く。「エンタの神様」では“コント仕掛けのスペシャリスト”と紹介された。

 【ガイド】

☆日本テレビ「ヒルナンデス!」、テレビ東京「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」、J-WAVE「GOLD RUSH」にレギュラー出演中。

☆DVDアンジャッシュ単独公演「五月晴れ」が発売中。

☆仕事・恋愛・人生を成功させる ホメ渡部の「ホメる技術7」(プレジデント社)が発売中。

☆小説「エスケープ!」(幻冬舎文庫)が発売中。

☆ブログ「アンジャッシュ渡部のわたべ歩き」 ameblo.jp/watabearuki

☆メルマガ Number「濃厚野球汁」配信中。

プロダクション人力舎・公式HP www.p-jinriki.com

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